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【コラム】中国現場体験記(93) 中国のタクシーの中に荷物を忘れた!

中国ビジネスレポート コラム
奥北 秀嗣

奥北 秀嗣

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2016年2月22日

中国でタクシーの車内に荷物を忘れてしまった経験はありますか?今回は、筆者自身と中国の友人の身に起きた、中国のタクシーで忘れ物をした際の顛末に関する現場コラムです。

1.湖北省武漢市

あるとき湖北人の友人が怒っていました。
筆者:「どうしたの?」
湖北人の友人:「タクシーの中にiPadを置き忘れてしまった!×××!」

発票(レシート)をもらっていなかったため、武漢市のどこの会社のどのタクシーに乗ったのか判明せず、iPadは戻っては来ませんでした。ただ、この友人は、自分自身に原因があるということもあり、すぐに忘れたようでした。これも湖北人の特徴のひとつといえます。

2.北京市

当時中国語学研修生であった筆者は、その日の授業が終わってから直接空港に行き、最終便で日本に帰国する予定でした。そのため、荷物一式を持って、タクシーで学校に向かいました。

学校に着いてから、トランクに入れてあった荷物を取り忘れていることに気付きました。しかし、発票をもらっていなかったため、これまた、どこの会社のどのタクシーに乗ったのかも分かりませんでした(北京では、緑と黄色のタクシーが多いですが、それぞれタクシー会社は異なります)。このとき、今後はどんなに低額でも必ずレシートはもらおうと心に決めましたが、その日に関しては後の祭りでした。だからといって荷物を諦める訳にもいかず、急いで学校の事務所に行き、事情を説明して、無線か何かで各タクシーに連絡してもらえないかと聞いてみたのです。
その結果、無線でタクシー運転手に捜索願を出すには、何とお金が必要だとタクシー会社が言ってきました。筆者は授業があったため、事務所の従業員に、他のタクシー会社にも確認してもらったのですが、結果は同じでした。その額、1,500人民元(当時のレートで、約20,000円)。下手をすると、周りで働いている中国人の月給と同額です。

不幸中の幸いとして、パスポート等の貴重品は肌身離さず所持していたため、紛失したのは着替え等でした。実際問題、一番高くついたのはトランク自体でした。そこで、捜索願を出しても、荷物が戻ってくる可能性はどうせ低いのだから、1,500人民元が無駄になるよりも、荷物をあきらめる事にしました。
それにしても、忘れ物を捜すだけでも多額のお金が必要なのは驚きでした。

3.広東省広州市

広東人の友人が広州市でタクシーの中に、現金と買ったばかりのアクセサリーの保証書(幸いにアクセサリー自体は買ってすぐに身に着けていたとのこと)の入った袋を置き忘れて来てしまいました。これまたお約束のごとく、発票をもらっていなかったため、どこのタクシー会社のどのタクシーかが全く不明な状況でした。当日は給料日であったため、多額の現金を引き出していたとのことでした。残業の疲れがたたったようですが、後悔しても後の祭りでした。

翌日、前日、あれだけしょげかえっていた友人が喜びの余り、興奮していました。
広東人の友人:「昨日タクシーに忘れた荷物が全部戻ってきた!」
筆者:「中身は確かなの?」
広東人の友人:「確か!ウララ、ウララ」

話を聞くと、前日のタクシーには、会社の前から、残業を一緒に終えた同僚と二人でタクシーに乗ったとのことでした。タクシーの中で、土曜日も出勤だなどと話していると、タクシー運転手が話に入ってきました。

タクシー運転手:「土曜日も仕事とは大変ですね?どういう仕事なのですか?」
広東人の友人:「×××。あのビルで働いているの」
広東人の友人の友人:「○○(友人の名前)、私が先に下りるよ。バイバイ」

タクシー運転手は、この二人を降ろした後、後ろの席をチェックしたところ、忘れ物があることに気づきました。先ほど乗っていた二人の物に違いありません。
親切なこのタクシー運転手は、翌日、タクシー内での会話をもとに、友人が働くビルに入っている会社を一つ一つ訪ね歩いたとのことです。
タクシー運転手:「○○という名前の人は働いていますか?」

そしてようやく友人の会社を探し当てたとのことでした。
広東人の友人:「やっぱり、広州人は親切!」

中国の地域差は大きいですが、それにしても、中国ではタクシーに乗るときは必ず発票をもらっておくべき、ということが教訓として残りました。

以 上

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