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国力コンプレックスから学べ

中国ビジネスレポート 各業界事情
森辺 一樹

森辺 一樹

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2012年8月23日

国力コンプレックスという感覚をご存知だろうか?恐らく、多くの日本人はこの感覚を実感は愚か、想像もできないのではないだろうか。それが当然である。日本は1968年に西ドイツを抜いて、世界第2位の経済大国になって以来40年以上そんな感覚とは無縁の中、驚異的な成長を続けてきたのだから。

国力は国際社会において、国際法上は平等である。しかし、現実的には経済、軍事、科学、技術、文化、情報、国民などの能力や影響力は異なり、それらを総合的に捉えたものが国力であるとするならば、国力によって国際社会におけるその国の地位は変化する。その国の地位が変化するということは、当然ながらその国の企業、そして企業で働くビジネスマンの地位も変化する。残念なことだが、日本を一歩出て、海外市場でビジネスをするのであればこれが現実である。しかし、この国力コンプレックスは、この40年間、日本のビジネスマンには無縁の世界であった。日本人であることは常に優位であり、あらゆることがプラスに働いたのだ。

私たちの身近なところで説明すると分かり易いと思うが、日本人が海外へ渡航する際、どれだけの国がビザ無し、もしくは簡単にビザを取得させてくれ入国を認めてくれているか。通関をする際、日本のパスポートを提示すれば、ほんの短時間で通関検査は終了する。日本人であることで、日本企業であることで、取引においても絶対の信頼を得られてきた。現地政府の優遇政策を優先的に受けられてきた。しかし、現代の日本人はこの感覚を当たり前と考えている人が少なくない。大半の国のビジネスマンは、海外でビジネスをする際、常にこの国力コンプレックスを感じながらのビジネスを強いられるのだ。これは、昨今の日本企業に求められている外需獲得が、他国に比べ圧倒的に優位な土台の上に成り立っていることを意味する。

戦後の日本は、国際社会の中でどん底にいた。しかし、我々の先陣世代がこの国力コンプレックスをバネに日本をここまでの地位に押し上げたのだ。多くの成長著しいアジア各国の経営者と話をしていると、昨今のアジアの高度成長の源は、この国力コンプレックスが大きく関係していると強く感じる。

2011年、新たな年が始まる。経済大国世界第2の座を中国に譲り渡しても、GDPだけが経済指標ではないし、日本にはまだまだ世界に誇れるものが沢山ある。一度どん底を味わった日本はもう同じことを経験する必要はない。しかし、国力コンプレックスという感覚を強いられないという恵まれた環境がまだ今の日本企業にはあり、先陣が築いたその有難い環境を再認識することが今後の外需獲得上、非常に重要である。日本企業が更なる国際競争に勝ち進んでいけることを今後も強く願う。(2011年1月執筆)

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