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中古機電製品に対する船積前予備検査実施(検験総局37号令)

中国ビジネスレポート 金融・貿易
筧 武雄

筧 武雄

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2003年2月25日

<貿易>
中古機電製品に対する船積前予備検査実施(検験総局37号令)

筧 武雄

今般、中国国家質量監督検験検疫総局から37号令「中古機械電機製品の輸入検査監督管理方法」が発令され、今年5月1日から中古機電製品については要事前登録方式(備案制度)が適用されることとなった。屑鉄、屑アルミ、古紙など「五廃」の輸入に対してはすでに国家環境保護総局から同様の備案制度が通達実施されているが、今回は中古機械・電機製品についても厳しい事前書類チェックが必要となったわけである。例外は委託加工用に無償で持ち込まれる機械設備のみである(第23条)。

法令では、事前登記(備案)の際、検験検疫局が必要と指示すれば、当該の中古機電貨物に対する船積み前の予備検査が義務付けられる(第9条)。勿論、予備検査は中国の検験検疫局が指定した船積み地の検査機関が、指定された方法で実施する予備検査に限られている。世界標準検査機関による検査は適用されない(第13条)。

従前から、中古機電産品は対外貿易経済合作部の機電弁公室の事前許可がなければ輸入は認められなかったが(外資企業の自家用設備は例外)、今般の措置により外資企業の自家用設備についても検験検疫局による中古機電製品輸入検査に二重のガードがかけられるようになったわけである。

これに先立つ検験総局22号令では圧力容器の検査取り扱い基準が一段と厳しく改定された。従前からの針葉樹木材梱包の熱処理証明問題とも同様に、この予備検査措置が船積みを一層遅らせる結果となることは必至である。船積み期限ぎりぎりに発行される中国のL/Cが、これらの手続きのために期限切れ失効する事態も想定される。時間だけの問題ではない。中国本土から検査員を日本に呼び寄せ、予備検査を実施してもらわなければならなくなるため、招聘と予備検査費用のコストも上乗せされる。

しかも予備検査はあくまで予備検査にすぎず、陸揚げ後に本検査を実施し、それにより合否を判定するという。不合格となれば、廃棄もしくはシップバックが命ぜられる(第21条)。事実上、中古機電の合法的な売買輸入をストップさせる効果を持つ弁法とも考えられるだろう。

なお、親子間の自家用設備として中古品を持ち込む場合は、時間的余裕をもってこれらの手続きを正当に踏んでいけば問題ないはずであるが、従前からの中古品価格査定評価の問題が新弁法によって解決されるとも思われず、むしろ従来以上に個々の検査担当官の検査方針次第(胸先三寸)によるものになってしまうと言わざるを得ない。

逆に二重の検査により複雑化するリスク(予備検査結果と本検査結果の不一致等の問題)も内包している。

以下は新弁法の和訳(筧訳)である。


中古機械電機製品の輸入検査監督管理方法

第一章 総則

第一条 中古機械電機製品(注:原文「旧機電産品」)の品質検査監督管理を強化し、人身と財産の安全を保障し、環境を保護し、詐欺行為を防止するため、「中華人民共和国輸出入商品検験法」およびその実施細則ならびに中華人民共和国が各国と締結した国際条約、協定、関連規定にもとづき、本方法を定める。

第二条 本方法は国家が輸入を許可し、中国内において販売・使用される中古機械電機製品の品質検査、監督管理に適用される。

第三条 本方法は以下のいずれかに該当する、いわゆる中古機械電機製品に適用される。

(一)すでに使用済みであるが、基本性能を備え、一定の使用価値があるもの
(二)未使用であるが長期間放置され、品質保証期間を経過したもの
(三)未使用であるが長期間放置され、部品類に明らかに形状上の劣化損耗が認められるもの
(四)新・中古部品が混合して組み立てられたもの
(五)中古の大型複合設備一式(注:原文「大型二手成套設備」)

第四条 輸入される中古機械電機製品はわが国の定める安全、衛生、環境保護関連国家技術標準の強制要求に沿うものでなければならない。

第五条 国家質量監督検験検疫総局が全国の輸入中古機械電機製品の品質管理監督業務の主管部門である。国家質量監督検験検疫総局は各地の輸出入検験検疫機構を設置し、各所轄地区における輸入中古機械電機製品の品質検査管理業務に責任を負う。

第六条 国家は必要に応じ、国家の安全と環境保護、人類と動植物の健康に対して影響を及ぼすと認められた中古機械電機製品に対しては、船積み前の予備検査と陸揚げ後の検査を実施する。いずれの場合も、陸揚げ後の本検査結果を基準とする。それ以外の輸入中古機械電機製品に対しては、陸揚げ後の本検査のみ実施する。

第七条 品質検査を受けていない、あるいは不合格となった中古機械電機製品は販売、組立、使用を禁ずる。

第二章 船積み前検査

第八条 船積み前の予備検査項目は以下のとおり

(一)検査貨物が国家の定める輸入許可に符合するものかどうか
(二)貨物現物の数量、規格、新品・中古の別、損耗状況などが契約書、パッキングリストと符合するも のかどうか
(三)安全、衛生、環境保護の項目において基本評価を行う

第九条 関連規定にもとづき、当該の中古機械電機製品が事前に対外経済貿易部門の許可証を取得していなければならないものについては、荷受人またはその代理者は関連規定にもとづき、相応の許可証を所持していなければならず、同時に貿易契約または協議書が合法的に成立、発効してから中古機械電機製品が到着する90日前までに、以下の手続きにしたがって事前申請を完了させなければならない。

(一)対外貿易経済合作部機電弁公室の発給する輸入許可証が必要なものについては、当該許可証を国家質量監督検験検疫総局に事前提出し事前登録する。船積み前予備検査が必要と認められるものに対して、国家質量監督検験検疫総局は「中古機械電機製品船積み前予備検査備案書」が発給される。船積み前予備検査が不要と認められたものについては「中古機械電機製品船積み前予備検査免除証明書」が発給される。

(二)地方機電弁公室の発給する輸入許可証が必要なものについては、当該許可証を直属の質量監督検験検疫局に事前提出し事前登録する。船積み前予備検査が必要と認められるものに対し船積み前予備検査免除証明書」が発給される。

第十条 関連規定にもとづき、当該の中古機械電機製品が事前に対外経済貿易部門の許可証を必要としないものについては、荷受人またはその代理者は関連規定にもとづき、所在地管轄の直属の質量監督検験検疫局にその旨の事前申請手続きを完了させなければならない。この場合、船み前予備検査が必要と認められるものに対して、直属の質量監督検験検疫局は「中古機械電機製品船積み前予備検査備案書」を発給する。船積み前予備検査が不要と認められたものについては「中古機械電機製品船積み前予備検査免除証明書」が発給される。

第十一条 船積み前予備検査機構は関連する中国国家技術標準の定める強制的要求に照らして、中古機械電機製品の予備検査を実施する。

第十二条 船積み前予備検査機関は船積み前に必ず予備検査を完了させなければならない。検査完了後、「船積み前予備検査報告書」を国家質量監督検験検疫総局に提出しなければならない。国家質量監督検験検疫総局は当該報告書を審査し、合格したものに対しては「中古機械電機製品船積み前予備検査証書」を引き換えに発給する。

第十三条 国家質量監督検験検疫総局は船積み前予備検査の検査項目内容ならびに検査実施方法の認可、実施人員の研修に責任を負う。国家質量監督検験検疫総局の許可を得ていない機関、人員が中古機械電機製品の予備検査を実施することを禁ずる。船積み前予備検査機関、検査人員の管理弁法は別に定める。

第三章 陸揚げ後本検査

第十四条 中古機械電機製品が到着し陸揚げされた際、荷受人またはその代理人は国家質量監督検験検疫総局あるいは直属の質量監督検験検疫局の発給した「中古機械電機製品船積み前予備検査免除証明書」(正本)、または「中古機械電機製品船積み前予備検査備案書」(正本)と「中古機械電機製品船積み前予備検査証書」(正本)ならびにその他の必要な関係書類を提出し、貨物報告検査を受けなければならない。当該中古機械電機製品の輸入に事前に対外経済貿易部門の発給する許可証が必要なものについては、同時に輸入許可を証明する書類一式を提出しなければならない。

第十五条 直属の検験検疫局は上記の検査報告書類一式を受け付けた際、内容を照合し、「輸入貨物通関証」(原文:「入境貨物通関単」)を発給する。同通関証には中古品であることが明記され、必要な場合は陸揚げ後の本検査を実施する。

第十六条 輸入される中古機械電機製品の使用地を管轄する検験検疫局は、同貨物の陸揚げ後本検査に対して責任を負う。使用地が明確でないものについては、陸揚げ地の検験検疫局が陸揚げ後本検査の実施と管理監督の責任を負う。

第十七条 陸揚げ地と異なる地域における検査が必要な場合、陸揚げ地の検験検疫局は「輸入貨物通関証」を発給する際、「中古機械電機製品船積み前予備検査免除証明書」(正本)、または「中古機械電機製品船積み前予備検査証書」(正本)とその他の検査報告資料、「輸入貨物通関証」三枚目の写し一式を、本検査を実施する貨物到着地の管轄検験検疫局に送付する。陸揚げ地の検験検疫局は送付した資料一式の写しを作成して記録保管する。

第十八条 中古機械電機製品が使用地に到着して六業務日以内に荷受人またはその代理人は関連の検査報告書類を貨物使用地の検験検疫局に提出して本検査実施を申請しなければならない。

第十九条 陸揚げ後本検査の項目は以下のとおり開梱、安全、衛生、環境保護の検査を実施する。

(一)開梱検査には当該中古機械電機製品の名称、型名、規格型式、数量、中古・新品の状況、梱包状況の検査が含まれる
(二)安全検査には国家関連機関の定める機械電機製品の国家強制安全規格標準にもとづく検査が実施される
(三)環境保護検査には国家環境保護関連当局の定める国家強制技術基準にもとづく検査が実施され、貨物に対するX線検査、漏水・漏油・付着物・汚物付帯の有無の検査、排煙・騒音の基準検査などが含まれる

第二十条 本検査に合格したものに対しては「入境貨物検験検疫証明」が発給され、不合格のものに対しては「入境貨物検験検疫証書」が発給される。

第二十一条 本検査を経て輸入中古機械電機製品の安全、衛生、環境保護等の項目について国家技術基準の強制的条件に適合しなかったものに対して、検験検疫局は荷受人に対してシップバックもしくは廃棄を命ずる。

第四章 付則

第二十二条 中古機械電機製品の輸入に際して、不実・隠蔽・虚偽の報告をなして国家の管理から逃避しようとしたものに対しては、「商品検査法」および実施細則の定めにもとづき、処罰が下される。

第二十三条 加工貿易において提供される無為替輸入設備に対しては税関による品質検験問題は免除される。新品機械電機製品の輸入許可証をもって中古機械電機製品の品質検査を受けるケースの処理については、関連の規定にもとづいて処理する。

第二十四条 本弁法の解釈は国家質量監督検験検疫総局が責任を負う。

第二十五条 本弁法は2003年5月1日から施行する。国家輸出入商品検験局、国家輸出入検験検疫局の制定した関連の旧規定と本弁法に不一致が存在する場合、本弁法が優先する。

(2月25日記・4,676字)
チャイナ・インフォメーション21
代表 筧武雄

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