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中国企業所得税の制度と実務

中国企業所得税の制度と実務

中国の企業所得税法は、2008年の改正時に、外資企業に対する総花的な優遇措置が廃止され、研究開発・ハイテク奨励、インフラ整備、中小企業支援など、対象を明確に限定した優遇措置を導入しました。これは、中国の国家としての立ち位置と経済政策の転換であったと感じています。また、税法自体だけでなく、企業の税務対応にも大きな変化があり、例えば制度開始時(2009年)には一般的でなかった特殊性税務処理(日本でいう適格)組織再編が多くの日系企業で実施される、大企業に限定されていた移転価格調査が中堅・中小企業でも実施されるようになった、という変化が生じています。このように変化を続ける中国ビジネスの現場において、実務に当たる方々の参考になればとの思いから、体系的・実用的な解説を心がけたのが本著となります。

本書は、基礎編と応用編に分かれており、基礎編では企業所得税の概説を、応用編では非貿易送金や組織再編税制、移転価格等の項目を、実務に即した形で解説しています。さらに、附録資料として、実務に役立ち「かゆいところに手が届く」Q&Aコラム20問を収録するなど豊富な内容となっております。

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備考

執筆者
【執筆・監修】水野コンサルタンシーグループ代表 水野真澄
【執筆】税理士法人山田&パートナーズ 
商品情報
タイトル:中国企業所得税の制度と実務
単行本(ソフトカバー): 329ページ
出版社: 株式会社チェイス・ネクスト
言語: 日本語
ISBN-13: 978-4906950102
発売日: 2022/9/1
本体価格:3,800円 <MCH会員様:3,500円、200元、HKD250>
【※】日本国内郵送料は無料です。中国本土への郵送は1冊あたり2,000円(120元、HKD150)、香港、ベトナムへは同2,500円(150元、HKD170)の送料・手数料を別途申し受けます(日本からの発送となります)。
内 容
■ 基礎編
Ⅰ企業所得税の基礎制度
1.居住者区分と課税範囲
(1)納税義務者
(2)課税所得の範囲
2.税額計算と税率
(1)課税所得金額
(2)繰越欠損金
(3)PEの課税所得金額
(4)基本税率
3.申告調整項目の計算-益金-
(1)課税収入の種類
(2)収益認識基準の原則
(3)収益認識基準の特例
4.非課税収入及び免税収入
5.申告調整項目の計算-損金-
(1)認識基準
(2)損金の範囲
(3)特別な基準を有する支出項目
(4)損金不算入項目
6.申告調整項目の計算-資産-
(1)固定資産
(2)生物資産
(3)無形資産
(4)長期前払費用
(5)投資資産
(6)棚卸資産
(7)資産処分に係る収入計上
(8)資産損失
7.外国税額控除
8.優遇税制
(1)中国における優遇税制の概要
(2)非居住企業に対する税制優遇
(3)居住企業に対する税率軽減優遇
(4)損金算入関連優遇
(5)居住企業に対する免税及び税負担の軽減
(6)課税納付額からの控除(税額控除)
(7)課税所得額の軽減優遇
(8)特殊産業に対する優遇
(9)地域優遇
9.企業所得税の源泉徴収方法
(1)PEがない場合の源泉徴収
(2)PE有りと認定される場合の源泉徴収
10.申告納税制度
(1)事業年度
(2)納税地
(3)予定納税申告と確定申告
(4)申告方法、添付書類
11.分公司の申告納税制度
(1)分公司の定義
(2)分公司の企業所得税申告及び納税
12.滞納金と罰則
(1)滞納金・罰金
(2)過少申告加算税・無申告加算税・重加算税
(3)源泉徴収義務者に対する罰則
(4)その他罰則(担保提供などの強制措置)

■応用編
Ⅱ企業所得税の応用実務
1.日中租税条約と企業所得税
(1)租税条約とは
(2)日中租税条約における定義
(3)課税関係(企業所得税に関連するもののみ抜粋)
(4)中国における租税条約の適用手続
(5)日本における租税条約の適用手続
2.中国における非居住企業への課税
(1)日本企業が中国へ進出する場合の主な進出形態の整理
(2)上記(1)の2)における役務提供PE判定について
(3)居住企業、非居住企業の企業所得税課税範囲と税率
(4)非居住企業の納税申告
(5)税務登記手続
3.中国からの非貿易送金、国外送金について
(配当、ロイヤリティ、コンサルティングフィー・コミッション)
(1)配当
(2)ロイヤリティ
(3)コンサルティングフィー
4.移転価格税制
(1)国外関連者の定義
(2)関連者取引の類型
(3)関連者取引の開示
(4)移転価格算定方法
(5)移転価格調査
(6)その他
5.組織再編
(1)合併
(2)分割
(3)持分買収(持分譲渡)
(4)現物出資
(5)事業譲渡
6.中国子会社の清算
(1)中国における清算
(2)清算に係る行政手続の流れ
(3)会計・税務上の処理
(4)清算に係る人員整理の流れ
(5)経済補償金の計算方法、留意点
(6)清算に係る実務上の留意点
(7)清算にあたり親会社側(日本)で検討すべき事項

■実務理解に役立つQ&A
Q1.中国の企業所得税の特徴を教えてください
Q2.外資企業に対する優遇はありますか?
Q3.経済特区や自由貿易試験区などに対する優遇はありますか?
Q4.課税減免制度について教えてください
Q5.税率の優遇措置について教えてください
Q6.居住者と非居住者では、どのように課税方法が違いますか?
Q7.非居住企業に対する課税原則を教えてください
Q8.非居住者が保税区域・保税倉庫で在庫オペレーションをした場合、企業所得税は課税されますか?
Q9.配当に対する課税について教えてください
Q10.租税条約適用条件について教えてください
Q11.租税条約適用を受けるための手続について教えてください
Q12.非居住者に対するみなし課税制度について教えてください
Q13.駐在員事務所に対する課税について教えてください
Q14.売上はどのように計上するのでしょうか?
Q15.固定資産計上と減価償却について教えてください
Q16.貸倒損失の損金認定条件について教えてください
Q17.会計と税務の処理が違う項目について、処理の方法を教えてください
Q18.分公司(支店)の納税方法について教えてください
Q19.恒久的施設(PE)認定と企業所得税の関係について教えてください
Q20.持分譲渡所得に対する課税について教えてください

■附録資料
重要法律規定の日本語訳
 中華人民共和国企業所得税法
 中華人民共和国企業所得税法実施条例
企業所得税申告書主要明細表 日本語訳
 中華人民共和国企業年度関連事業者業務取引報告表
 企業所得税年度納税申告基礎情報表

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