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ログイン2019年6月17日
華南ビジネス情報では、華南地区の最新情報や法規をピックアップし、概要を解説します。
1.粤港澳大湾区計画綱要
2019年2月18日、国務院から「粤港澳大湾区計画綱要」が公布されました。
粤港澳大湾区とは、香港、マカオ、広東省(広州市、深セン市、珠海市、仏山市、 恵州市、東莞市、中山市、江門市、肇慶市)をそのエリアとし、本計画は粤港澳大湾区の現在から今後一定期間における、「一国二制度」下の経済一体化の発展に関する原則性文書となります。
発展目標として、2022年までに「国際一流ベイエリアと世界級都市群エリア」を基本形成し、2035年までに「住みやすく、働きやすく、遊びやすい」国際一流ベイエリアを全面建設するとされています。
原文:http://www.gov.cn/zhengce/2019-02/18/content_5366593.htm#allContent
2.広東省における小規模薄利企業の普遍的恩恵所得税減免政策の実施に関する通知(粤財法[2019]6号)
2019年1月17日に財政部、国家税務総局から公布された、「小規模薄利企業の普遍的恩恵所得税減免政策の実施に関する通知(財税[2019]13号)」を受け、広東省財政庁と国税広東税務局が2019年1月25日に本通知を公布しました。
財税[2019]13号では、増値税小規模納税人に対する優遇政策、小規模薄利企業の定義、小規模薄利企業に対する所得税減免政策などが規定されていますが、これらの政策が広東省内でも実施されます。
財税[2019]13号に規定されている具体的な内容は以下となります。
・月間売上高が10万元以下の増値税小規模納税人は増値税を免除する。
・増値税小規模納税人に対し50%の範囲内で資源税、都市維持建設税、不動産税、都市土地使用税、印紙税(証券取引印紙税は除く)、耕地占有税、教育費付加、地方教育費付加を減税する。
・小規模薄利企業に対し、年間課税所得額が100万元以下の部分は、その25%を課税所得額とし、20%の低減税率で課税する。年間課税所得額が100万元超~300万元以下の部分は、その50%を課税所得額とし、20%の低減税率で課税する。
・小規模薄利企業とは、国家が制限・禁止する業種に該当せず、年間課税所得額が300万元以下・従業員が300人以下・資産総額が5,000万元以下といった全ての条件を満たす企業を指す。
・本優遇政策の有効期間は2019年1月1日から2021年12月31日までの3年間とする。
財税[2019]13号原文:http://www.chinatax.gov.cn/n810341/n810755/c4014090/content.html
粤財法[2019]6号原文:http://czt.gd.gov.cn/czfg/content/post_2137046.html
3. 中国(広東)自由貿易試験区南沙区専門サービス業対外開放リストのガイド(2019年版)
本ガイドは、「自由貿易試験区外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト2018年版・発改委、商務部令19号)」をベースに、関連する最新法律法規を結合させて制定されたものとなります。
その内容は、中国(広東)自由貿易試験区南沙区における法律、会計、税務、コンサルティングと調査サービス、建築工程、デザインサービス業に関する全53項の特別管理措置となります。
法律サービスを例に挙げると、参入制限として「外国投資者による中国法律事務(中国法律環境の影響に関する情報を除く)への投資は禁止され、国内弁護士事務所のパートナーになれない。外国法律事務所は代表機構形式でのみ中国参入が可能。香港・マカオの法律事務所は内地法律事務所と共同経営事務所設立が可能」、類型要求として「外国法律事務所が代表機構設立、代表派遣する場合、本国で合法開業していなければならない。満5年の経営期間、10名以上の弁護士を有す香港・マカオの法律事務所が内地法律事務所との共同経営を申請できる」、その他に業務規定、業務従事条件、設立プロセス・要求といった特別管理措置が定められています。
原文:http://www.china-gdftz.gov.cn/zwgk/tzgg/201902/t20190201_4761.html#zhuyao
4. 広州市における信用遵守へのインセンティブ制度と信用喪失への懲戒規制の実施方案(穂府[2019]1号)
これは、2016月5月30日に国務院より公布・同日施行された、「信用遵守へのインセンティブ制度と信用喪失への懲戒制度を構築し、信用社会建設を推進する指導意見(国発[2016]33号)」を広州市にて徹底するための実施法案となります。
広州市では市レベルの「信用遵守インセンティブリスト(紅リスト)」と「信用喪失懲戒リスト(黒リスト)」を認定します。各リストの内容は、基本情報(法人・組織・自然人の名称、統一社会信用ナンバー、法定代表者や責任者の身分証ナンバーなど)、リストアップされた事由、奨励・懲罰後の後続情報となり、「信用広州」ホームページを通じて公開されます。
その他、各リストに対する奨励措置、懲戒措置などが記載されています。
原文:http://www.gz.gov.cn/gzgov/s2811/201901/06b1dc970b67442683024fdda45f6757.shtml
5. 深セン前海深港現代サービス業合作区における海外ハイレベル人材と不足人材の個人所得税財政補助暫定弁法(深前海規[2019]2号)
本弁法は、深セン前海深港現代サービス業合作区における海外ハイレベル人材と不足人材の個人所得税優遇政策となります。
具体的には、優遇政策の対象となる海外ハイレベル人材と不足人材の前海における納税済税額が、課税所得額の15%を超える部分について、深セン市政府より財政補助金が支給され、この財政補助金は個人所得税徴収が免除されます。
また海外ハイレベル人材と不足人材の認定については、「前海深港現代サービス業合作区における海外ハイレベル人材と不足人材認定弁法」にもとづき、同合作区管理局が認定します。
なお本弁法の有効期間は、2020年12月31日までとなります。
原文:http://wap.sz.gov.cn/qhglj/zcfggfxwj/zcfg/rczc/201901/t20190122_15318505.htm
6.深セン前海深港現代サービス業合作区貿易新興発展専用資金の操作規定(試行)
本規定は、深セン前海深港現代サービス業合作区における貿易新興発展専用資金の申請・審査と関連する管理活動に適用されます。
本新興資金の適用対象は、深セン前海深港現代サービス業合作区内において、自動車並行輸入業務・クロースボーダー電子商務関連業務に従事する組織、輸出信用保険を購入した組織、海深サービス貿易発展を促進させる組織、国際販売網の建設と対外投資を展開するサービス機構などとなります。
申請条件としては、以下が規定されています。
(1)前海合作区で合法的に登記されていること
(2)規範的な経営と健全な管理制度を備え、法に従い社会保険を収めていること
(3)申請・審査の前5年間に刑事犯罪記録がないこと、同3年間内に未決や未改善の重大違法経営記録がないこと
(4)申請・審査時に市場質量監督部門公布の経営異常リストと重大違法失信企業リストに該当しないこと
(5)その他
その他、各適用対象への給付資金の詳細や申請に必要な資料などが規定されています。
原文:http://www.sz.gov.cn/zfgb/2019/gb1086/201901/t20190122_15319033.htm
7.仏山市における新エネルギー自動車産業の発展及び応用拡大を加速させる政策措置
具体的な政策措置として以下が挙げられています。
(1)新エネルギー自動車完成車プロジェクトの新規誘致奨励仏山市に登記設立する新エネルギー自動車完成車企業へ、一回に限った奨励金が支給されます。総投資額10億元以上で、かつ正式投資協議締結後の3年以内に生産を実現した場合、固定資産投資額の1%の比率で、一回に限った奨励金が支給されます(上限は5千万元)。
(2)新エネルギー自動車基幹部品プロジェクトの新規誘致奨励上記(1)と同じく、総投資額3億元以上かつ2年以内に生産を実現した場合、固定資産投資額の1%の比率で、一回に限った奨励金が支給されます(上限は3千万元)。
(3)市内企業が新エネルギー自動車産業へ投資生産拡大することへの支持市内企業(非自動車産業企業含む)が投資・生産拡大し、上記(2)の要求に達した場合、同奨励金が支給されます。
(4)現有化石燃料自動車完成車企業のモデルチェンジの奨励仏山市に登記設立されている現有化石燃料自動車完成車企業が研究開発する、新エネルギーの客車、貨物自動車、乗用車、専用車両が、本政策実施後に国家の「新エネルギー車普及応用推薦車リスト」に入り、100台(専用車は50台)以上販売した後、モデルごとに乗用車200万元、客車・貨物自動車100万元、専用車両50万元が支給されます。但し、すでに(3)の奨励金を受給している場合は除きます。
なお、本政策措置の有効期間は、2020年12月31日までとなっています。
原文:http://www.fs.gov.cn/zwgk/zfgb/rmzfbgswj/201901/t20190108_7405469.html
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