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重要規定ワンポイント解説

中国ビジネスレポート 投資環境
水野コンサルタンシーグループ

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2023年4月17日

以下の重要規定に関して解説します。

1.ビジネス環境イノベーション試行改革措置の複製・普及を推進することに関する通知(国弁発[2022]35号)
原文は こちら
 
全国のビジネス環境を全体的に改善するため、国務院より「ビジネス環境イノベーション試行改革措置の複製・普及を推進することに関する通知」が公布され、ビジネス環境イノベーションの試行改革措置を全国で普及することが決定しました。
2021年、国務院は北京、上海、重慶、杭州、広州、深センの6都市で、ビジネス環境イノベーションを試行し、顕著な成果をあげました。今回、普及させる改革措置は大きく分けて9つあり、企業経営の様々な方面に及んでいます。
 
(1)地域分割や地方保護等の不合理な制限を排除する措置(4項目)
(2)開放性と透明性のある、規範的で効率的な市場主体の参入・退出メカニズムを確立する措置(9項目)
(3)投資プロジェクト及び建設プロジェクトに関する手続きの利便性を向上させる措置(7項目)
(4)市場主体がイノベーションして発展することを支援する措置(2項目)
(5)越境貿易の利便性を向上させる措置(5項目)
(6)公正な競争秩序を維持する措置(3項目)
(7)監督管理をさらに強化しイノベーションするための措置(5項目)
(8)法に基づいて市場主体の財産権と合法的な権益を保護する措置(2項目)
(9)定期的な企業関連サービスを最適化する措置(13項目)
 
2.廊坊等33都市・地域における越境電子商務総合試験区の承認に関する批准(国函[2022]126号)

原文は こちら
 
国務院により7番目となる越境電子商務総合試験区の設立が承認され、廊坊市、滄州市、運城市、包頭市、鞍山市、延吉市等の33都市・地域が追加されることになりました。
2015年に初めて中国(杭州)越境商取引総合試験区が承認されて以来、国務院の承認は通常1年に1回または2年に1回でしたが、今年は2022年2月8日に公布された「オルドス等27都市及び地域における越境電子商務総合試験区設立の承認に関する批准」に続いて2回目となります。
7回に分けて設立された越境商取引総合試験区は全国で165か所となり、31の省・自治区・直轄市を網羅しています。
 
3.商標代理監督管理規定(国家市場監督管理総局令第63号)

原文は こちら
 
本管理規定は「中華人民共和国商標法」、「中華人民共和国商標法実施条例」及びその他の関連法律法規に基づいて制定されました。2022年10月27日に公布、12月1日から施行されています。
主な内容は以下の通りです。
(1)規則の制定目的、商標代理関連事項、商標代理機関と商標代理従業者の概念及び業界組織の役割等(第1条~4条)
(2)商標代理機関の届出制度の規範化・明確化(第5条~9条、第36条)
(3)商標代理の行動規範の明確化(第10条~19条)
(4)商標代理の監督管理手段の明確化(第20条~26条)
(5)商標代理の違法行為に対する処理措置の整備(第37条~39条)
 
4.広東省における関連行政法規の暫定的な調整実施に関する承認(国函[2022]129号)

原文は こちら
 
中国本土に出入りする香港及びマカオの自動車に対して担保免税政策を実行し、広東省では関連行政法規の暫定的な調整を実施します。
広東省における「中華人民共和国税関事務担保条例」及び「中華人民共和国輸出入関税条例」の関連規定を暫定的に調整することが承認され(調整内容は同法付録を参照)、条件に合致する香港及びマカオの自動車が港珠澳大橋の珠海公路口岸を通過し、政策に従い中国本土に出入りする場合、香港及びマカオの自動車に対して、担保免税の政策が適用されます。
 
5.商業為替手形の引受・割引と再割引の管理弁法(中国人民銀行・中国銀行保険監督管理委員会令[2022]第4号)

原文は こちら
 
1997年5月22日に公布された「商業為替手形の引受・割引と再割引の管理暫定弁法」が、25年を経て初めて改訂されました。本弁法は8章42条で構成され、2023年1月1日から実施されます。
本弁法第24条に限っては、2024年1月1日から執行すると明記されており、金融機構及び手形市場に準備期間を設けています。
主な内容は以下の通りです。
(1)商業為替手形を再定義し、電子商業為替手形を商業為替手形の定義に加え、手形のデジタル化発展を意義深いものとする
(2)金融会社が引き受ける商業為替手形が追加され、商業為替手形は2種類から3種類に増加
(3)手形引受、割引等の業務を行うためには、偽りのない取引関係と債権債務関係が必要であり、「手形法」と一致する必要がある
(4)各種類の商業為替手形の引受主体範囲と「銀行」の範囲定義を明確にする
(5)サプライヤーチェーン手形が電子商取引手形に属することを明確にし、サプライヤーチェーン内の中小企業と手形市場の連携を図る
(6)自然人が初めて正式に商業為替手形の所有者として割引を申請できるようになり、手形仲介の概念が初めて提唱された
(7) 最高引受残高の比率及び保証金残高の比率等、2つのリスク制御指標を確立する
(8) 商業為替手形の期限を1年から6か月に調整した
 
6.非鉄金属産業のカーボンピークアウトの実施方案に関する通知(工信部聯原[2022]153号)

原文は こちら
 
2030年までにカーボン(CO2排出)ピークアウトを実現するため、「2030年までのカーボンピークアウト行動方案」において、非鉄金属産業のカーボン(CO2排出)ピークアウトが重要課題の一つであることを明確にしています。
本通知では「第14次5カ年計画」期間中、非鉄金属産業構造とエネルギー消費構造を最適化し、低炭素技術の研究・使用が重要な進展を遂げ、重要な種類の単位製品に対するエネルギー消費量とCO2排出強度を更に削減し、再生金属の供給割合は24%以上を達成することを提案しています。
「第15次5カ年計画」期間中は、非鉄金属産業のエネルギー消費構造を大幅に改善し、電解アルミニウムの再生可能エネルギーの使用率は30%以上に達し、グリーン・低炭素と循環発展の産業体系を基本的に構築し、2030年までに非鉄金属産業のカーボン(CO2排出)
ピークアウトを実現することを提案しています。
本通知では5つの保障措置が挙げられています。
(1)差別化政策を実施し、企業のグリーン・低炭素に関する技術の攻略及び改造のレベルアップを展開し支援する
(2)金融機構が融資、債券、先物、基金等の金融手段を利用して、グリーン・低炭素プロジェクトを始めること、企業の持続可能な発展を促進することを奨励する
(3)CO2排出に関する計算・審査、評価、技術、管理サービス等の基準及び計量システムを徐々に改善し、重要な種類のエネルギー消費限度額基準を制定・改定する
(4)非鉄金属産業のグリーン・低炭素の公共サービスプラットフォームを確立し、企業が低炭素発展連盟を設立し、共同で炭素削減を推進することを奨励する
(5)企業や園区等の試行プロジェクトの先導的役割を発揮し、経験で得た方法を普及させ、産業の優れたグリーン低炭素環境を作り出す
 
7.「税関高級認証企業基準」の税務要素申告規範認定基準の公布に関する公告(税関総署公告2022年114号)

原文は こちら
 
本公告は、税関総署公告2022年第106号の企業税務関連要素の申告規範に関する認定基準です。
税務関連要素の申告規範とは、輸出入貨物の荷受人・荷送人が、税関の関連規定に基づき、偽りなく正確かつ完全に規範に則って商品名称、規格型番、HSコード、価格、原産国などの税金に関連する要素を申告し、税金の納付を確実に実行することを指します。
高級認証企業の申請は、原則的に同法付録の内容を満たす必要があります。
税関は同法の第二条により、以下の状況に基づいて、新規申請する高級認証企業の税務関連要素の申告規範が基準を満たしているかどうかを認定することになります。
(1)同法付録「税務関連要素の申告規範認定基準」にある「規範に反する問題」の状況がない場合は、企業は税務関連要素の申告規範基準を満たしているものとする。
(2)「税務関連要素の申告規範認定基準」にある税金の過少納付を認定基準とする項目に「規範に反する問題」の状況がある場合、該当項目は基準を満たしていないこととなる。ただし、税金過少納付が行われていない、もしくは過少納付した金額が10万元を超えていない場合は、該当項目は基準を満たしているものとする。
(3)「税務関連要素の申告規範認定基準」にある税金過少納付を認定基準としない項目に「規範に反する問題」の状況がある場合、該当項目は基準を満たしていないこととなる。既存の高級認証企業は新規申請企業と同様に申告規範基準を満たす必要がある。
 
8.国外機構の国内債券発行資金の管理に関する通知 (銀発[2022]272号)
原文は こちら
 
国外機構が中国国内で債券を発行し、募集した資金の登記管理、資金使用などの制度を規範化するための規定となります。

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