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重要規定ワンポイント解説

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2023年5月11日

以下の重要規定に関して解説します。

1.「中華人民共和国対外貿易法」の改正に関する決定
原文は こちら
 
第13期全国人民代表大会常務委員会第38回会議において、「中華人民共和国対外貿易法」の改正が決定し、2022年12月30日より施行されています。
本決定により、第9条を削除することが明らかになりました。
 
第9条の内容は以下の通り。
貨物輸出入或いは技術輸出入に従事する対外貿易経営者は、国務院対外貿易主管部門或はその委託機構に届出登記を行わなければならない。但し、法律・行政法規及び国務院対外貿易主管部門が届出登記を必要としないことを規定している場合を除く。
届出登記の具体的な方法については、国務院対外貿易主管部門により規定される。対外貿易経営者が規定に従って届出登記を行わない場合、税関は輸出入貨物の通関手続きを処理しない。
 
「中華人民共和国対外貿易法」は本決定に基づいて改正が行われ、条文の順序を調整した上、
改めて公表されます。
本決定をうけて、中華人民共和国商務部の業務システム総合プラットフォームでも、貨物輸出入或は技術輸出入に従事する経営者は届出登記が不要であることが記載されています。
 
通知は こちら
 
2.「内需拡大戦略計画綱要(2022-2035年)」
原文は こちら
 
12月14日、中共中央・国務院は本綱要を公布し、内需拡大戦略を実施し、完全な内需システムを育成することは、国内の大循環を主体とした国内と国際の二重循環が相互に促進する新たな発展構造の構築を加速させるための必然的な選択であり、国の長期的な発展を促進するための戦略的決定であるとしました。
綱要の主な内容は、以下の通りです。
 
消費について
1)中・高級消費財の消費需要をよりよく満たし、免税業の健全で秩序ある発展を促進し、中国ブランドの国際規格の採用を強化し、中・高級消費財の国内供給を増加させる。
2)サービス消費を積極的に発展させ、文化と観光消費の拡大、介護・育児サービス消費の増加、多元的な医療・健康サービスの提供、教育サービスの質を向上させる。
3)新型消費の育成を加速させ、オンライン・オフライン消費の融合を加速させ、「インターネット+社会サービス」の新モデルを育成する。
 
投資について
1)製造業では、技術改造の強化、革新技術と製品の応用、先進的な製造分野への投資拡大など、伝統的な製造業を最適化・アップグレードするための投資の強化に重点を置く。
2)インフラでは、例えば交通や水利インフラの建設加速、エネルギーインフラと生態環境保護施設の建設強化、物流や社会民生インフラの完備、新型インフラの関連部門を配置する。
 
制度と要素の改革計画について
都市と農村の協調的な発展、供給の質の向上、近代的な市場と流通システムの健全化、改革の継続的な深化、共同富裕化、安全保障能力の向上などを提案。
 
3.小規模納税人増値税減免等の政策に関する公告(財政部・税務総局公告2023年第1号、国家税務総局公告2023年第1号)
原文は こちら(財政部・税務総局公告2023年第1号)
原文は こちら(国家税務総局公告2023年第1号)
 
「増値税小規模納税人減免増値税等の政策に関する公告(財政部・税務総局公告2023年第1号)」により、2023年1月1日~2023年12月31日まで、以下の優遇が認められています。
(1)月間販売額が10万元以下の小規模納税人の場合は、増値税が免除。
(2)3%の税率が適用される小規模納税人(不動産以外の小規模納税義務者)に対しては、1%の税率が適用。
(3)生産性サービス(郵便、電信、現代サービス、生活サービス)関連の一般納税人は、5%の割増仕入控除が適用。生活性サービス関連の一般納税人は、10%の割増仕入控除が適用。
 
4.個人所得税優遇措置の継続に関する公告(財政部・税務総局公告2023年第2号)
原文は こちら
 
(1)上場企業のエクイティインセンティブに対しては、財政部・税務総局公告2021年第42号により、個別に個人所得税を計算することが認められていますが、この優遇措置が、2023年12月31日までに延長されます。
(2)財政部・税務総局・証監会公告2019年第93号により、上海・深センと香港証券市場のストックコネクトにより売買した、香港上場株式の売却益は、暫定的に個人所得税が免除されていますが、この優遇措置が、2023年12月31日まで延長されます。
 
5.「工業・情報化分野データセキュリティ管理弁法(試行)」に関する通知(工信部網安[2022]166号)
原文は こちら
 
工業・情報化分野におけるデータ処理活動を規範化し、データの安全管理を強化し、データの開発利用を促進し、個人と組織の合法的権益を保護し、国家の安全と発展の利益を維持するため、「中華人民共和国データセキュリティ法」、「中華人民共和国サイバーセキュリティ法」、「中華人民共和国個人情報保護法」、「中華人民共和国国家セキュリティ法」、「中華人民共和国国民法典」などの法律法規に基づいて本弁法が制定され、2023年1月1日から施行されています。
 
本弁法は8章42条で構成され、主に7つの面を含む内容となっています。
1)工業・情報化分野におけるデータとデータ処理者の概念を定め、監督管理の範囲と職責を明確にする。
2)データ分類・分級管理、重要データの識別と届出に関する要求を確定する。
3)異なる等級のデータに対して、収集・記憶・加工・伝送・提供・公開・廃棄・出国・移転・委託処理などについて、相応の安全管理と保護要求を提示する。
4)データ安全のモニタリング早期警報、リスク情報の報告と共有、緊急処理、クレーム・苦情通報受理などの作業メカニズムを確立する。
5)データセキュリティの監視・認証・評価に関する要件を明確にする。
6)監督・検査などの作業要求を規定する。
7)関連する違法行為の法的責任と罰則措置を明確にする。
工業・情報化分野のデータには、工業データ、電気通信データ、無線データなどが含まれます。
 
6.「外商投資奨励産業目録(2022年版)」の関連事項執行に関する公告(税関総署公告2022年第122号)
原文は こちら
 
国家発展改革委員会・商務部令第52号により「外商投資奨励産業目録(2022年版)」(以下、「目録(2022年版)」という)が公布され、2023年1月1日より施行されています。
「輸入設備の税収政策の調整に関する通知(国発[1997]37号)」及び関連規定に基づき、施行中の関連事項の主な内容が公告されています。
1)「目録(2022年版)」の範囲となる外商投資プロジェクト(増資プロジェクトを含む、以下同じ)に対して、投資総額内で輸入された自家用設備及び契約に基づいて前述の設備とともに輸入された技術と補助部品、予備部品などは、国発37号文と税関総署公告2008年第103号及びその他の関連規定に従って関税を免除し、規定どおり輸入段階の付加価値税を徴収する。
2)主管部門が「目録(2022年版)」に基づいて発行した「国家発展奨励内外資プロジェクト確認書」などの関連文書で、外商投資プロジェクトが適用する産業政策項目コード、プロジェクト性質種類はそれぞれ全国外商投資奨励産業目録と中西部地区外商投資優位産業目録である。
3)2023年1月1日より前に承認または届出のあった外商投資プロジェクト(プロジェクトの承認、または届出完了日を基準とする)について、「目録(2022年版)」の範囲に属する、または「外商投資奨励産業目録(2020年版)」の範囲に属することが明確である場合、規定に従って税関に減免税審査確認手続きを行うことができる
4)輸入設備に課税されている場合、課税された税金は返金されない。
 
7.「地域的な包括的経済連携協定(RCEP)」の追加事項の実施に関する公告(税関総署公告2022年第129号)
原文は こちら
 
「地域的な包括的経済連携協定に基づく輸出入貨物原産地管理弁法(税関総署令第255号、以下「弁法」と略称する)」に基づき、以下の関連事項が公告されました。
1)協定項目の製品特定原産地規則リスト(附属書1を参照)及び原産地証明書フォーマット(附属書2を参照)を公布し、2023年1月1日より実施する。税関総署公告2021年第106号の附属書1と附属書3は同時に廃止する。
2)2023年1月2日より、「弁法」第2条の加盟国にはインドネシアが加わり、「弁法」第14条の「特別貨物リスト」に「インドネシアへの輸出特別貨物リスト」を追加(添付ファイル3参照)。
インドネシアへの原産地証明書はセルフ印刷が可能であり、関連事項は税関総署の公告2019年第77号に従って実行される。
 
8.データ要素の役割をより良く発揮するためのデータ基礎制度の構築に関する意見
原文は こちら
 
本意見では、データ基礎制度を構築し、データ要素の安全及び発展を保証することが必要であることを指摘しています。
国のデータ安全を守り、個人情報及び商業秘密を保護し、効率的なデータ流通の使用・エネルギー実体経済を促進し、データ財産権・流通取引・収益分配・安全管理を統一的に推進し、データ基礎制度体系の構築を加速させます。
本意見は、中国の特色あるデータ要素市場の基礎的制度の重要措置を明確にし、4項目の制度確立を網羅した内容となっています。
1)データ要素市場の秩序的な発展を推進するため、データ財産権制度の構築を加速する。
2)データ要素市場の流通活力を引き出すため、データ流通取引制度の構築を加速する。
3)データ要素市場主体の権益を保証するため、データ収益分配制度の構築を加速する。
4)社会全体が共同参加するデータガバナンスの新な枠組を形成するため、データガバナンス制度の構築を加速する。
 
9.2023年度関税調整方案政策の執行に関する公告(税関総署公告2022年第135号)
原文は こちら
 
「2023年関税調整方案に関する公告」(税委員会公告2022年第11号)に基づき、2023年1月1日より一部商品の輸出入関税が調整されます。
本公告では、以下の内容について明確にしています。
1)輸出入税収政策に関連する商品の税関品番申告要求を明確にする
2)関税税目、税率及び規範申告照会の明確化
3)商品分類決定及び行政裁定の明確化
 
10.年度企業所得税確定申告に関する公告(国家税務総局公告2022年第27号)
原文は こちら
 
申告手続きの簡略化を目的として、企業所得税の確定申告書の様式が、2022年度から一部変更となっています。この記載変更内容の説明が、この公告で実施されています。
 
11.2022年度~2024年度、及び2023年度~2025年度公益財団法人への寄付金に対する税前控除可能の資格リストの公布(財政部・税務総局・民政局公告2022年40号)
原文は こちら
 
「2022~2024年度」、及び、「2023~2025年度」において、支払い側で損金算入が可能となる寄付金の対象組織のリストです。
 
12.中華人民共和国輸入輸出税則(2023)に関する公告(税委会公告2022年第12号)
原文は こちら
 
2023年1月1日より適用となる、輸出入関税の税率表です。

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