はじめに
9月4－5日、G20財務大臣・中央銀行総裁会議がトルコ・アンカラで開催され、中国からは楼継偉財政部長と周小川人民銀行行長が出席し、中国の経済情勢・金融市場の情況を説明した。本稿では、財政部・人民銀行が公表した彼らの発言内容を紹介する。

１．楼継偉財政部長の説明
現在、中国経済の状況はなお想定内にある。中国経済は既に新常態に入っており、成長率は7％前後を維持するものと予想され、かつこの状態は4－5年間持続する可能性がある。

第1に、中国は過去、政策の刺激によって9－10％の成長を得た。
しかし、これは持続不可能であり、中国経済の潜在成長率を超えてもいる。しかも、これは生産能力の過剰と在庫の大幅な増加をもたらし、生産能力を消化し在庫を減らさなければならなくなっている。これには数年の時間を要する可能性がある。