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2013年中央経済工作会議のポイント

中国ビジネスレポート マクロ経済
田中 修

田中 修

有料

2013年12月26日

記事概要

12月10-13日、党中央・国務院共催により中央経済工作会議(以下「会議」)が開催され、2014年の経済政策の基本方針が決定された。会議では、習近平総書記が重要講話を行い、内外経済情勢を分析し、2013年の経済政策を総括し、2014年の経済政策の総体要求・任務を提起した。李克強総理は講話の中で2014年のマクロ経済政策の方向を説明し、2014年の経済政策について具体的手配を行い、かつ総括講話を行った。本稿では、会議の概要とポイントを紹介する。【10,073字】

12月10-13日、党中央・国務院共催により中央経済工作会議(以下「会議」)が開催され、2014年の経済政策の基本方針が決定された。会議では、習近平総書記が重要講話を行い、内外経済情勢を分析し、2013年の経済政策を総括し、2014年の経済政策の総体要求・任務を提起した。李克強総理は講話の中で2014年のマクロ経済政策の方向を説明し、2014年の経済政策について具体的手配を行い、かつ総括講話を行った。本稿では、会議の概要とポイントを紹介する(新華網北京電2013年12月13日)。


1.現状認識

(1)国内経済の現状
今年に入り、極めて錯綜し複雑な情勢下、我々は18回党大会精神を貫徹実施し、鄧小平理論・「3つの代表」重要思想、科学的発展観を導きとして、経済政策に対する党の指導を強化した。①小康社会の全面的実現と中華民族の偉大な復興の実現という中国の夢に人心を凝集させること、②科学的発展観という主題と経済発展方式の転換加速という主線、③経済発展の質と効率を高めるという中心をめぐり、国内・国際の2つの大局を統一的に企画して、安定の中で前進を求めるという政策の総基調を堅持し、経済の大勢を把握し、コントロールの一定の程度を維持し、最低ラインを維持するという考え方を堅持した。マクロ政策を安定させ、ミクロ政策を活性化させ、社会政策で底固めをしなければならないという考え方に基づき、各方面の政策を着実にしっかりと実施し、経済社会の発展は、安定の中で前進を得て、安定の中で好転し、良好なスタートを実現した。
経済運営は総体として平穏であり、農業生産は再び豊作を獲得し、構造調整は新たな進展をみて、改革開放は力を増し、人民の生活は引き続き改善され、社会の大局は調和がとれ安定している。とりわけ重要なことは、党18期3中全会は、①経済発展方式の転換加速、②経済発展の新たな動力の育成、③経済の持続的で健全な発展の実現のために、行動綱領を確定 した。

これらの成績を得たことは、党中央の科学的政策決定・正確な指導の結果であり、全党と全国の各民族・人民が非常に苦労・奮闘し、共同で努力した結果であり、成果は得難いものであり、格別に大切にする必要がある。
情勢が安定の中で前進を得て、安定の中で好転していることを肯定すると同時に、我々は、①経済運営に下振れ圧力が存在し、②一部業種の生産能力過剰問題が深刻であり、③食糧安全保障の難度が増大しており、④マクロの債務水準が引き続き上昇し、⑤構造的な雇用矛盾が際立ち、⑥生態環境が悪化し、⑦食品・薬品の質が憂慮され、⑧社会の治安状況がよくない等の際立った問題がなお緩和されていないことをも、はっきりと認識しなければならない。


(2)2014年の世界経済情勢
2014年の世界経済は緩慢な回復態勢が続くが、不安定・不確定要因も存在する。新たな成長動力源はなお不明瞭であり、大国の金融政策、貿易・投資構造、大口商品価格の変化の方向にはいずれも不確定性が存在する。2014年の世界経済情勢の不確定性・複雑性を十分考慮し、チャンスをしっかり掴むよう努力して、各種のリスク・試練に落ち着いて対応しなければならない。
現在及び今後の世界経済情勢を観察するには、国際金融危機という大背景と関連づけなければならない。国際金融危機の影響は長期性を備えるものであり、国際市場の争奪は更に激烈化しており、この勢いに乗じて事をなし、思考を転換しなければならない。
自身の事を冷静・着実にしっかりと行い、改革・イノベーションを大いに推進し、発展の強大な動力と内需の巨大な潜在力を発揮させなければならない。経済発展方式の転換・経済構造調整・改革開放を主動的に行うことによって、経済発展・国際競争における主動権を勝ち取り、政治関係が友好・経済貿易ルールが有利・発展余地が広大という、良好な環境の創造と擁護に努力しなければならない。

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