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ログイン2014年9月23日
国家発展・改革委員会の徐紹史主任は8月27日、全人代常務委員会に対し、上半期の経済政策の執行情況と下半期の経済政策を報告した。本稿では、下半期の経済政策を中心に報告の概要を紹介する。【4,003字】
はじめに
財政部の楼継偉部長は8月28日、全人代常務委員会に対し、上半期の予算執行情況と当面の財政政策を報告した。本稿では、当面の財政政策を中心に報告の概要を紹介する。
1.予算執行基本情況
(1)公共財政予算執行情況
①全国財政収入は引き続き低い伸びの傾向を示している
全国財政収入の伸びは、2012年12.9%、2013年10.2%であったが、2014年1-7月期は8.5%である。
②中央財政収入の伸びは地方より低く、地方財政収入の伸びは普遍的に低下している
1-7月期、中央財政収入の伸びは6%、地方財政収入の伸びは10.8%である。全国24省の収入の伸びに、異なる程度に反落が出現している。
③第3次産業の税収の伸びとウエイトが第2次産業より高まり、不動産業関連の税収の反落が顕著である
1-7月期、第2次産業の税収の伸びは5.2%、税収に占めるウエイトは44.5%であるが、第3次産業の伸びは11.1%、ウエイトは55.4%である。
不動産業の企業所得税の伸びは5.8%、前年同期比で21.6ポイント反落、不動産営業税の伸びは6.4%、同36.6ポイント反落、契約税の伸びは10.5%、同29.7ポイント反落となっている。
(2)政府基金予算の執行情況
1-7月期の地方の政府基金収入は2兆8639億元であり、前年同期比22.2%増である。うち、国有地使用権譲渡収入は2兆4961億元であり、同23.9%である。ただし、7月単月では11.8%増である。
2.全人代予算決議の実施情況
今年に入り、財政部は全人代の関連決議の要求に基づき、財政・税制改革を深化させると同時に、予算執行管理を確実に強化し、経済社会発展の大局にかなり好く奉仕している。
(1)財政・税制改革を着実に推進する
特別移転支出項目を、2013年の220から2014年に150前後まで減らす。
(2)厳格に予算を執行する
一般性移転支出の下達を、予算批准後90日以内から30日以内に短縮した。
(3)財政・予算管理を強化する
中央企業国有資本収益の国庫納付比率を、2013年のベースから5ポイント引き上げた。
(4)政府債務管理制度の建設を加速する
地方政府が4000億元の地方政府債券を発行する作業をしっかり行うよう指導する。現在、広東・山東・江蘇等の省は既に債券発行を完成した。
(5)財政経済紀律を厳粛にする
「公費接待・公費海外出張・公用車購入維持」の経費予算の伸びをゼロにした。
3.当面の財政政策
現在、わが国の経済は高速成長から中高速成長へと転向しており、発展方式の転換・経済構造調整という新たな常態が更に重視されている。内外環境は相当複雑であり、不安定・不確定要因は依然かなり多い。
我々は党中央・国務院の政策決定・手配及び全人代の関連決議の要求に基づき、マクロ政策を安定させ、ミクロ政策を活性化させ、社会政策で底固めするという基本的考え方を堅持し、マクロ政策の連続性・安定性を維持し、方向を定めたコントロールを通じて経済運営中の際立った問題を解決することを更に重視する。改革を強化し、発展方式の転換・構造調整に力を入れ、リスクを適切に防止・解消し、わが国経済社会の持続的で健全な発展を推進する。
重点的に以下の政策をしっかり行う。
(1)財政・税制改革を早急に推進し、市場の活力を奮い立たせる
財政・税制改革深化総体方案の要求に基づき、年間の改革重点任務をしっかり完成する。
①財政改革
予算管理制度改革深化に力を入れ、今年・来年の2年間で決定的進展をみるよう努力する。
政府予算システムを整備し、政府基金予算・国有資本経営予算・公共財政予算の統一的企画を強化する。
中期財政計画・管理を展開し、地方が中期財政計画・管理を実行することを推進する。
特別移転支出を整理・合理化・規範化する。
財政移転支出を農業からの移転人口の市民化にリンクさせるメカニズムの確立を研究する。
黒竜江の2大平原の農業関連資金の整理・合理化テストの経験を総括し、農業関連資金の統一的企画を更に深化させる。
中央国庫現金管理・オペレーションを強化し、中央が地方に代わって国庫現金管理・オペレーションを行うことを早急に実施する。地方国庫現金管理弁法を打ち出し、国庫の目標残高管理制度を早急に確立し、国庫の現金規模を有効に引き下げる。
②税制改革
税制優遇政策の規範化をできるだけ速く展開する。
営業税を増値税に改めるテストを引き続き推進し、生活関連サービス業・建築業・不動産業・金融業等の業種に係る営業税を増値税に改めるテスト方案を早急に検討する。
消費税改革を推進・実施する。
石炭資源税改革を加速すると同時に、その他品目の資源税を従価課税とする改革を推進する。
不動産税の立法関連作業をしっかり手配する。
③その他
中央・地方の権限関係調整の研究報告をできるだけ速く完成する。
政府のサービス購入管理弁法を打ち出す。
国有企業・科学技術・教育・養老等に関連した分野の改革を積極的に協同推進する。
(2)関連する財政・租税政策を実施し、経済の平穏な成長、質・効率の向上を促進する
関連する財政・租税政策を整備・実施し、情報消費を促進し、養老・健康・文化の創意・設計等サービス業の発展を推進する。
新エネルギー自動車のモデル普及を加速する。
バラック地区の改造支援に力を入れる。
輸出税還付・信用保険等の政策を用いて、中国装置等の海外進出を支援する。
サービス貿易の発展を奨励する政策措置を更に整備し、対外貿易の新たな成長スポットを育成する。
中小企業の発展を支援する財政・租税政策をしっかり実施する。
中央科学技術特別プロジェクトを最適化・整理・合理化し、一部中央レベル単位において科学技術成果の使用・処分・収益管理改革テストを展開する。国家科学技術成果転化誘導基金を始動し、新興産業起業投資誘導基金を検討・設立し、イノベーション駆動の政策環境を整備する。
重金属に汚染された耕地の修復、地下水の過剰汲み上げの総合対策等のテストを早急に推進し、農業の持続可能な発展を促進する。
(3)政策メカニズムを整備し、民生を確実に保障・改善する
①雇用
雇用政策の総括評価を展開し、遅滞なく就業・起業促進政策を整備する。失業保険基金・ポスト安定補助資金の管理弁法を検討・制定し、生産能力過剰企業の合併再編による従業員の安置等の問題の解決を支援する。高等職業学校の学生に等しく資金を割り当てる制度を各地方が確立することを推進し、現代職業教育の質向上計画を実施する。
②教育
高等教育の総合改革全面深化を支援し、高等教育の内容が充実した発展を促進する。
③社会保障
年金保険制度のトップダウン設計を強化し、バランスを詳細に見積もることを重点に、勘定を統合した従業員基本年金制度を改革・整備する。政府機関・事業単位の年金保険制度の改革方案を検討し打ち出す。基本年金保険基金の投資ルートを拡大し、様々なレベルの養老保障体系の確立を推進する。
在宅を基本とし、コミュニティに委託し、政府機関が支える社会養老サービス体系を支援し、経済が困窮している高齢者・労働能力を喪失した高齢者への補助制度、及び困窮している身体障害者の生活補助・重度の身体障害者の介護補助制度を検討・確立する。
医療保険の支払方式の改革推進に力を入れ、県レベル・都市の公立病院の総合改革を支援し、都市・農村住民の大病保険を推進する。
財政貧困扶助資金使用管理弁法を改善し、貧困扶助の精確性を高める。
④文化
現代公共文化サービス体系の構築を支援し、基本公共文化サービスの標準化・均等化を推進する。
(4)地方政府債務の健全な管理制度を確立し、財政・金融リスクを防止する
「地方政府債務管理強化に関する意見」を検討し打ち出し、地方政府債務の統一された管理制度の枠組みを確立する。
地方政府債券を地方が自ら発行し自ら償還する制度を整備し、政府債券を主体とする地方政府の借入・資金調達メカニズムを確立する。
政府と社会の資本協力モデルを普及・運用し、社会資本が特許経営方式を通じて都市インフラの投資・運営に参加することを奨励する。
融資プラットホーム会社の政府資金調達機能を分離し、地方政府債務に対して限度額規制を実行し、新たな債務増加を厳格に抑制する。地方政府債務を予算管理に分類して組み入れ、債務リスクの事前警告・応急処置メカニズムを確立する。
高コストで資金調達した債務ストックに対し、地方政府が地方政府債券を発行してこれを置き換え、利息負担を引き下げ、期間構造を最適化することを認める。
金融機関等債権者による制約を強化する。考課・問責のメカニズムを確立し、法規に反した借入に対しては責任を追及しなければならない。
発生主義の政府総合財務報告制度を早急に確立し、政府債務の統計報告・情報公開制度を整備する。
(5)財政管理を更に強化し、資金使用の安全・規範化・有効性を確保する
政府の全口径の予算管理を強化し、政府の全ての収支を予算管理に組み入れ、法に基づき政府収支行為を規範化する。財政繰越・余剰資金を引き続き整理する。
国庫による集中支払の電子化管理を着実に推進し、今年の年末には省レベルで全面的に実施し、条件の整った市・県にまで拡張する。
中央部門の予算・決算の公開を基本支出・項目支出にまで徐々に広げることを検討し、中央部門の決算を経済分類に基づき公開する。
予算の業績効果管理を強化する。業績効果の目標管理と評価テストの範囲を各レベルの予算単位に徐々に拡大し、農業・教育・科学技術・衛生・社会保障等の重点支出の業績効果の評価を推進し、かつ評価結果を遅滞なく公開する。
厳格な財政経済紀律と「小金庫」への特別対策を展開し、「公費接待・公費海外出張・公用車購入維持」経費、政府調達等の方面に存在する法律違反・紀律違反行為を断固として正し、調査・処分する。プロジェクト建設の資金源を規範化し、予算制約を強化し、奢侈・浪費による建設を断固として整理・整頓する。
(9月10日記 4,003字)
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