はじめに

2月5日、人民銀行は預金準備率を引き下げた。本稿では、引下げの内容と人民銀行の解説及び金融専門家のコメントを紹介する。

１．引下げの内容

2月5日から預金準備率を0.5ポイント引き下げるとともに、小型・零細企業への貸出ウエイトが方向を定めた預金準備率引下げの基準に達する都市商業銀行・非県域農村商業銀行について別枠でさらに準備率を0.5ポイント引き下げ、中国農業発展銀行については別枠でさらに準備率を4ポイント引き下げた。
同時に「人民銀行は穏健な金融政策を引き続き実施し、緩和と引締めの適切な度合を維持し、マネー・貸出及び社会資金調達規模の平穏で適度な伸びを誘導し、経済の健全で平穏な運営を促進する」としている。

２．人民銀行の解説

（１）研究局陸磊局長
①新華網北京電2015年2月5日
今回の預金準備率引下げは、ベースマネー放出の構造的変化に基づき相応の按排を進めたものであり、同時に祝日の要因を考慮している。わが国は春節前後現金の放出量が比較的大きく、毎年大規模な資金不足が出現している。外貨ポジションに逆転が発生している情況下、公開市場操作のみに頼っては不足を補うことは難しい。