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ログイン2012年8月21日
中国での人件費の高騰が収まる気配はなく、この問題が工場経営に重くのしかかってきています。ある日系工場では、他の国への工場移転も含め今後の生産拠点戦略を検討しました。その結果、中国でも自動化を進め人を減らすことが出来れば、生産拠点として十分競争力を維持できると判断しました。
その日系工場は、1000人規模ですが日本人の常駐者はいません。出張ベースで工場に行き、納期調整やちょっとした指導をしています。通常は現地スタッフだけで運営しています。
細かな問題はあるものの、致命傷となるような大きな問題は発生しておらす、生産部門としての中国工場の役割を果たしています。日本人が常駐しない、実は、これってすごいことですね。
自動化を進めることを方針としたものの日本本社の人材不足もあり、どのように進めたらよいかが決められませんでした。その相談を小生が受けました。ここで言う自動化とは、生産工程を機械化して自動で生産できるようにする、人の代わりに機械が作業するイメージです。
先ずこの会社の特徴としてあったのは、生産ロットの大きさが小さいということでした。つまり、多品種少量生産なのです。こうした場合、自動化は特に慎重に進めなくてはなりません。
単純に機械を入れればよいということではありません。中国では人と機械とのバランスをうまく取って生産の変動や切り替えに柔軟に対応できるようにすることがポイントです。
工程の状況をいろいろヒアリングしたところ、現状の生産工程にいろいろなムダが潜んでいると思われることがわかりました。そのことから現時点で自動化を進めるのは時期早尚とお伝えし、先ずは、現状でのムダ取りを行い、それによって省人化して効率化することに取組むべきとしました。
実際に現場を見た訳ではありませんので推測にすぎませんが、正直現場を見ればもっと効率化のネタが見つかると思います。現状工程の見直し、ムダ取りをすることで先方が自動化で考えていたレベルの生産性アップは達成できると思っています。
他の日系中国工場でも人件費高騰の影響を抑えるために機械化を進めているところも少なくありません。もちろん、見事に目的を達成している工場もあります。逆に、機械化しても人が減っていない工場もあります。
ムダがある工程を機械化するとそのムダを機械化することになってしまいます。そうなるとそのムダは永遠に取れません。この点は、肝に銘じてください。
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