はじめに
11月6日、人民銀行は7－9月期の貨幣政策執行報告を発表した。本稿ではそのポイントを紹介する。

１．マクロ経済の展望
1.1概況
国際金融危機が爆発して以降、世界経済は深刻なリバランスの調整期にあり、このプロセスはなお完成していない。
わが国の経済も、成長のギアチェンジ・構造調整・前期政策の消化の3つの時期が重なり合う段階にあり、経済発展のルールと新たな常態の視点から中国経済を観察・分析する必要がある[1]。
不動産市場の調整・環境汚染対策・製造業の伸びの鈍化は、短期的には経済成長に一定の影響を生み出すが、都市化の推進と経済成長方式の転換に伴い、中長期にはより持続可能でより質の高い成長が実現され、中国経済のグレードアップ版が作り出されることになろう[2]。