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ログイン2007年6月19日
ここでは、国務院主催の3会議(省エネ・汚染物質排出減、鉄鋼業の落伍生産能力の閉鎖・停止・淘汰、環境保全)の概要を紹介したい。これらは、いずれも1-3月期の高成長により、第11次5ヵ年計画で示された省エネと主要汚染物質排出削減目標の達成がますます困難化したことを受けて開催されたものであり、特に温家宝総理の重要講話は中央の危機感をよく物語っている。
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ここでは、国務院主催の3会議(省エネ・汚染物質排出減、鉄鋼業の落伍生産能力の閉鎖・停止・淘汰、環境保全)の概要を紹介したい。これらは、いずれも1-3月期の高成長により、第11次5ヵ年計画で示された省エネと主要汚染物質排出削減目標の達成がますます困難化したことを受けて開催されたものであり、特に温家宝総理の重要講話は中央の危機感をよく物語っている。
1.全国省エネ・汚染物質排出減工作テレビ電話会議(2007年4月27日)
曾培炎副総理が主催し、温家宝総理が次のような重要講話を行った(新華社北京電2007年5月7日)。
1.1 省エネ・汚染物質排出減工作の重要性・緊迫性を十分認識しなければならない
省エネ・汚染物質排出減が直面している情勢は相当峻厳であることを、はっきり見て取らねばならない。昨年、年初に確定した省エネ・省資源、汚染物質排出減の目標が全国的に実現されなかったことにより、第11次5ヵ年計画のあと4年間の省エネ・汚染物質排出減工作の難度は増すことになった。私は今年の全人代の「政府活動報告」において、「第11次5ヵ年計画が提起した2つの拘束性指標は十分厳粛なものであり、改変してはならず、断固として実現しなければならない」と厳かに提起した。
第11次5ヵ年計画の目標任務を達成するには、今年がカギである。今年の省エネ・汚染物質排出減の任務をしっかり達成すれば、今後数年の工作に堅実な基礎を打ち立てることができる。今年の省エネ・汚染物質排出減の任務がうまく達成できなかった場合には、今後3年間の工作プレッシャーが増加することになる。
1-3月期を見ると、工業とりわけエネルギー多消費・高汚染業種の成長が速すぎ、全国工業のエネルギー消費・二酸化硫黄排出の70%近くを占める電力、鉄鋼、非鉄金属、建材、石油加工、化学工業等の6大業種の成長が20.6%と、前年同期比で6.6ポイント伸びが速くなっている。同時に、省エネ・汚染物質排出減工作には、認識が不十分で、責任が不明確であり、措置が手配されず、政策が不完全であり、投入が実施されず、協調に力が入らないという問題が存在する。このような状況を早急に転換できなければ、今年の省エネ・汚染物質排出減に明らかな進展を得ることは困難となり、第11次5ヵ年計画の目標も実現困難となる。
ここ数年、わが国経済は速く成長しており、各種建設は巨大な成果を得たが、大きな資源・環境の代償を払うことになり、経済発展と資源環境の矛盾は日増しに先鋭化し、大衆の環境汚染問題への反応は強烈になっている。このような状況は、経済構造が不合理であり、成長方式が粗放であることと直接関わりがある。構造調整と成長方式の転換を加速せず、資源が支えきれず、環境が受け入れられず、社会が受容できないならば、経済発展は継続し難い。この問題において、我々には他の選択肢は全くなく、節約による発展、クリーンな発展、安全な発展を堅持してこそ、経済の良好で速い発展という正確な道筋を実現することができるのである。
省エネ・汚染物質排出減工作を更に強化することは、地球規模の気候変化という切迫した需要に対応するものでもある。温室ガスの排出は、地球規模の気候変化を引き起こしており、国際社会の広範な注目を浴びている。わが国は石炭を主たるエネルギーとする生産大国・消費大国であり、汚染物質の排出を減少することは、我々が負わねばならない責任である。
我々は省エネ・汚染物質減を当面のマクロ・コントロールの重点とし、経済構造の調整と成長方式の転換の突破口・重要な把握点とし、科学的発展観と調和のとれた社会構築のための重要措置とし、さらに責任感・緊迫感を増強して、大いに力を入れ、真剣に努力し、第11次5ヵ年計画が確定した省エネ・汚染物質排出減目標を実現し、政府の人民に対する厳粛な承諾を履行しなければならない。
1.2 重点活動と主要措置
(1)エネルギー多消費・高汚染業種の速すぎる成長を有効に抑制する
電力、鉄鋼、非鉄金属、建材、石油加工、化学工業等の業種は、全社会のエネルギー消費・汚染排出に占める大所である。これらのエネルギー多消費・高汚染業種の速すぎる成長を抑制することは、省エネ・汚染物質排出減工作を推進するうえで急務となっており、当面のマクロ・コントロールの緊迫した任務である。増量をしっかり管理し、在庫量を調整し、規模の大きいものを伸ばし小さいものを抑制し、優位なものを支援し劣ったものを淘汰するという方針に基づき、コントロールを強化しなければならない。
①エネルギー多消費プロジェクトの新規建設を厳格に抑制する
土地・融資の2つのバルブをしっかり把握し、エネルギー・環境保全面での市場参入許可のハードルを引き上げる。プロジェクト新規着工に際してのエネルギーの評価・審査、環境影響評価制度、プロジェクト審査・許可のプロセスを厳格に執行し、プロジェクト審査・許可に対応した問責制を確立する。
②エネルギー多消費・高汚染産品輸出を制限する各種政策を実施しなければならない
輸出税還付の調整、輸出関税の徴収増、輸出割当額の削減、一部産品の加工貿易禁止リストへの追加記入等の措置を引き続き運用し、エネルギー多消費・高汚染産品の輸出を抑制する。
③差別的な電力価格政策の実施を強化しなければならない
差別的な電力価格政策を全面的に実施し、エネルギー多消費産品に対する差別的な電力価格基準を引き上げる。地方が国家政策の基礎の上に、差別的な電力価格基準を更に引き上げ、実施範囲を拡大することを奨励する。
④各地の電力価格、地価、税費用の方面における、エネルギー多消費・高汚染業種への優遇政策を整理・是正し、国家の規定・政策に違反した行為は厳粛に調査処分する
(2)落伍した生産能力の淘汰を加速する
落伍した生産能力は資源・エネルギーの浪費、環境汚染の源である。落伍した生産能力の淘汰は、省エネ・汚染物質排出減の目標を実現する重要手段である。電力、鉄鋼、建材、電解アルミ、鉄合金、カーバイト、コークス、化学工業、石炭、製紙、食品等の業種の落伍した生産能力の淘汰に力を入れなければならない。落伍した生産能力淘汰の地域別・年度別の具体的な工作案を早急に制定する。国務院の関連部門は、毎年社会に対し、落伍した生産能力企業の淘汰のリストと各地域における執行状況を公表し、社会の監督を受ける。落伍した生産能力の退出メカニズムを確立し、条件の整った地方は落伍した生産能力淘汰への資金支援を手配しなければならない。中央財政は移転支出の増加を通じて、経済の未発達地域に適切な支援を与える。
(3)省エネ・汚染物質排出減の重点プロジェクトを全面的に実施する
石油の節約・代替、石炭火力ボイラーの改造、熱併給発電、電機の省エネ、余熱利用、エネルギーシステムの向上、建築の省エネ、グリーン照明、政府機関の省エネ、省エネについてのモニター及びサービス体系の建設等10の重点省エネプロジェクトに力を入れ、第11次5ヵ年計画期間に2.4億トン標準炭の省エネ能力を形成し、2007年は5000万トンの省エネ能力を形成する。
火力発電所における二酸化硫黄の処理、都市の汚水処理場と下水道網の建設・改造、重点領域の汚水処理等7つの重点汚染防止処理プロジェクトを真剣に実施する。同時に、その他重点領域の省エネ・汚染物質排出減工作を強化する。
交通領域においては、都市公共交通システムを優先的に発展させ、エネルギー多消費・高汚染の自動車の発展を抑制し、自動車の排気ガス基準を厳格に実施する。
消費領域では省エネ効果の高い産品を普及し、2007年は省エネ照明産品を5000万本普及し、中央国家機関は率先して省エネ灯に交換する。
農村地域では、民家用メタンガスプロジェクトを大いに発展させなければならない。
エネルギー構造の向上に努力し、石炭の水洗い選別等エネルギーのクリーンな利用に力を入れる。原子力発電等のクリーンエネルギーを積極的に発展させ、水力エネルギー・風力エネルギー・太陽エネルギー・バイオマス等の再生可能エネルギーの開発を加速する。
(4)重点企業の省エネ・汚染物質排出減を際立ててしっかり行う
国家が既に確定した1000社の企業を省エネ・汚染物質排出減の重点とし、5年間で1億トン標準炭の省エネを実現し、2007年は2000万トンの省エネを実現する。各クラス政府は、重点企業の省エネ・汚染物質排出減の検査・指導を強化し、2007年は重点企業と内外の同業種の省エネ先進水準との指標を突合し、企業の構造調整・技術改造を推進し、省エネ・汚染物質排出減の管理水準を引き上げる。
(5)省エネ・汚染物質排出減の科学技術の進歩を推進する
省エネ・汚染物質排出減の科学技術専門活動を組織し、国家プロジェクトの実験室と国家重点実験室を立ち上げ、省エネ・汚染物質排出減のカギとなる共通技術のブレーク・スルーを勝ち取る。企業を主体とし、産・学・研究機関が結合した省エネ・汚染物質排出減の技術革新と成果の実用化体系の建設を積極的に推進し、企業の自主的なイノベーション能力を増強する。電力、鉄鋼及び非鉄金属精錬等の重点業種において、潜在力が大きく応用面の広い省エネ・汚染物質排出減の重要技術を普及させる。政策措置を制定し、企業が省エネ・汚染物質排出減の技術改造を行い、省エネ・環境保全の新設備・新製造工程・新技術を採用することを奨励・支援する。
(6)循環経済を大いに発展させる
鉱産資源の総合利用、固体廃棄物の総合利用、再生資源の循環利用、水資源の循環利用を推進する。国家の循環経済テストを深化させ、循環経済のモデル地区、モデル企業、再生資源工業パーク、生態工業モデルパークを建設し、経験を総括したうえで徐々に普及させる。クリーン生産を全面的に推進し、重点業種のクリーン生産基準と評価指標体系を制定・公布する。ゴミの資源化利用を積極的に推進する。
(7)体制と政策体系を整備する
改革を深化させ、省エネ・汚染物質排出減工作を制約する体制上・メカニズム上の障害を除去し、有効な奨励・規制のメカニズムを確立しなければならない。市場メカニズムの役割を十分に発揮させ、価格、費用徴収、税制、財政、金融等の経済テコを有効に運用して、省エネ・環境保護を促進する。天然ガス、水、熱力等の資源性産品価格の改革案を適時推進する。コストを補償させる原則に基づき、汚染物質排出に対する費用徴収基準を引き上げる。鉱産資源の有償使用制度を健全化し、生態環境補償メカニズムを確立し、省エネ・汚染物質排出減を奨励する税制政策を制定・整備する。
(8)省エネ・汚染物質排出減への投入を増加する
政府が誘導し、企業が主体となり、社会が参加した省エネ・汚染物質排出減への投入メカニズムを確立する。各クラス政府は、省エネ・汚染物質排出減への投入を増加し、社会資金の省エネ・汚染物質排出減プロジェクトへの投資を誘導しなければならない。金融機関の循環経済、環境保護、省エネ・汚染物質排出減の技術改造プロジェクトへの融資支援を奨励・誘導する。省エネ・汚染物質排出減の資金問題を解決するには、主として市場メカニズムの方法を採用し、「汚染した者が処理し、投資した者が利益を受ける」という原則に基づき、企業が汚染処理・生態回復・環境保護を展開するよう促す。
(9)省エネ・汚染物質排出減の法制建設を適切に強化する
省エネ・汚染物質排出減の法律法規体系を早急に整備し、処罰の基準を引き上げ、「法に違反するとコストは低いが、法を守るとコストが高くなる」問題を適切に解決する。主要なエネルギー多消費産品のエネルギー消費・環境保全限度額につき、強制的な国家基準を制定・執行しなければならない。省エネ・汚染物質排出減の法執行を強化しなければならない。中央・地方政府は、毎年省エネ・環境保全に特化した法執行検査を展開し、法があれば必ずこれに依り、法を執行する際には必ず厳格に行い、違法があれば必ず追及し、各種違法行為を厳格に調査処分しなければならない。近々、一部の国家エネルギー管理及び環境保護法律・法規に厳重に違反した典型的な案件につき、関係者・指導者の責任を追及するつもりである。
(10)省エネ・汚染物質排出減の監督管理を強化する
まず、省エネ・汚染物質排出減の指標体系・モニター体系・審査体系を確立・整備し、統計の真実性を確保しなければならない。管理が緩く、監督に力を入れないという問題を真剣に解決しなければならない。一部の地方は汚水処理場建設後も長期にわたり正常な運営ができず、一部の企業の汚染物質排出減設備は検査をいい加減にごまかしている。このような状況は迅速に改められなければならない。各地方、各部門、各単位は近いうちに資源の使用・汚染排出状況の検査を真剣に展開し、問題の存在や脆弱部分が発見された場合には真剣に改め、健全かつ執行が厳格な各種規律制度を確立しなければならない。単位当たりエネルギー使用と汚染源に重点をおいて経常的に監督管理を強化し、悪意ある汚染行為には重罰を科し、刑事責任を厳格に追及しなければならない。
1.3 指導を強化し、しっかり実施しなければならない
省エネ・汚染物質排出減は現実に緊迫した工作であるのみならず、長期の非常に困難な任務でもある。省エネ・汚染物質排出減の目標任務と政策措置を実現するカギは、指導の強化としっかりとした実施にある。実施が不十分であれば、完備された案も空文に過ぎなくなり、明確な目標も実現困難となり、優れた政策も効果が発揮し難くなる。このため、行わねばならないこととしては、
(1)思想認識を統一する
各地域、各部門、各単位は思想と行動を真に科学的発展観に統一し、経済の良好で速い発展に統一し、中央の省エネ・汚染物質排出減の方針・手配に統一しなければならない。経済成長の速度と省エネ・汚染物質排出減の関係を正確に処理し、省エネ・汚染物質排出減を絶対の任務とし、経済成長を省エネ・省資源・環境保護の基礎の上に確立しなければならない。
(2)組織的な指導を強化する
省エネ・汚染物質排出減工作の組織的指導を更に強化するため、国務院は省エネ・汚染物質排出減工作領導小組の設立を決定し、私(温家宝)が組長を担任し、曾培炎同志が副組長を担任する。領導小組の主要任務は、省エネ・汚染物質排出減工作を手配し、工作中の重大問題を協調して解決することである。地方各クラス政府も自分の地域の省エネ・汚染物質排出減工作の組織的指導を強化しなければならない。
(3)責任を全面的に実施する
健全な省エネ・汚染物質排出減工作の責任制・問責制を確立し、省エネ・汚染物質排出減の各種工作目標とノルマをクラス別に各地域と重点企業に分解しなければならない。省エネ・汚染物質排出減工作の進展状況の審査・監督を強化し、国務院関係部門は定期的に各地の省エネ・汚染物質排出減の指標の達成状況を公表する。省エネ・汚染物質排出減の指標の達成状況を各地の経済社会発展総合評価体系に組み入れ、政府指導幹部の総合的な審査・評価と企業責任者の業績審査の重要内容としなければならない。省クラス政府は毎年国務院に対し、省エネ・汚染物質排出減の目標責任の履行状況を報告しなければならない。国務院は毎年全人代に対し、省エネ・汚染物質排出減の進展状況を報告し、第11次5ヵ年計画期間末の報告において、2つの目標の全体としての達成状況を報告しなければならない。
(4)協調・協力をしっかり行う
各部門は職責を適切に履行するとともに、密接に協調・協力し、工作に力を合わせなければならない。国家発展・改革委、環境保全部門は各目標を分解して組織的に実施し、指導監督を強化し、存在する問題を速やかに検討・解決しなければならない。その他関係部門は、関係する具体的措置と貫徹実施意見をできるだけ早く制定しなければならない。各地域、各中央企業は国務院の手配・要求に基づき、現実と結合させ、貫徹実施の具体案を早急に制定しなければならない。
(5)広範に宣伝・動員を行う
資源節約型・環境友好型社会は全社会の共同責任であり、全社会の力量を動員し積極的に参加させる必要がある。わが国は人口が多く、経済的土台が弱く、省エネ・省資源・環境保護が長期にわたる非常に困難な任務であることを、全人民に理解させなければならない。全社会において、資源節約・環境保護の良好な気風を形成し、1人1人が責任を負い、自覚的に資源を節約し、環境を保護する意識を養成しなければならない。省エネ・省資源・環境保護の宣伝・世論工作を更に強化し、国家の省エネ・汚染物質排出減の方針・政策を宣伝し、世論による監督作用を十分に発揮させなければならない。
小康社会の全面的建設に進むプロセスにおいて、省エネ・汚染物質排出減の任務は非常に困難であり、省エネ・汚染物質排出減の工作を更にしっかり行う意義は重大である。我々は、胡錦涛同志を総書記とする党中央の指導の下、鄧小平理論と「3つの代表」重要思想を指導とし、断固たる決心のもと、難しいと分かっていても前に進み、省エネ・汚染物質排出減工作を全面的に強化し、第11次5ヵ年計画の省エネ・汚染物質排出減の国家目標を実現し、経済社会の全面的に調和のとれた持続可能な発展を促進すべく、努力奮闘しなければならない。
2.鉄鋼業落伍生産能力閉鎖・停止・淘汰工作会議(2007年4月27日)
2.1曾培炎副総理の講話
国務院が開催し、曾培炎副総理が次の趣旨の講話を行った(人民日報2007年4月29日)。
(1)科学的発展観を全面的に実施し、全国省エネ・汚染物質排出減工作テレビ電話会議の手配を真剣に貫徹し、省エネ・汚染物質排出減の任務・措置をしっかり実施しなければならない。
落伍した生産能力を閉鎖・停止・淘汰することを通じて、産品構造・企業構造・産業配置の調整に力を入れ、エネルギー消費・汚染排出を低下させ、鉄鋼業の成長方式の根本的転換の実現に努力しなければならない。
(2)鉄鋼は国民経済の重要な支柱産業であるが、現在産業集中度が低く、配置が不合理であり、生産能力が過剰という際立った問題があり、エネルギー多消費・高汚染産品の資源・環境への悪影響が日増しに激化している。
落伍した生産能力を閉鎖・停止・淘汰することは、鉄鋼業の国際競争力を高め、第11次5ヵ年改革の省エネ・汚染物質排出減の全国目標を実現するために重要な意義をもつ。
(3)国家の鉄鋼業産業政策を厳格に執行し、2007年は重点的に200㎥以下の高炉、20トン以下の転炉・電炉、落伍した圧延機を淘汰する。
プロジェクトの新規着工の技術経済基準を厳格に把握し、1000㎥以下の高炉及び120㎥以下の転炉は新たに着工させない。
(4)落伍した鉄鋼生産能力を閉鎖・停止・淘汰するには、市場メカニズムとマクロ・コントロールを結合し、主として経済・法律手段を運用して調節すべきである。
輸出税還付率引下げの政策を実施し、輸出関税を合理的に調整し、更に厳格な差別的電力価格を実行しなければならない。
2.2 鉄鋼業の生産能力閉鎖・停止・淘汰目標
会議では、①2010年前に全国の製鉄能力を1億トン、製鋼能力を5500万トン淘汰し、2007年は製鉄能力3000万トン、製鋼能力3500万トン淘汰すること、②2010年に鉄鋼全業種の鋼トン当たり総合エネルギー消費を0.73トン標準炭低下させること、③企業の連合再編を加速し、国際競争力を備えた若干の特大製鉄企業集団を形成すること、を確定した。
3.環境保全特定行動テレビ電話会議(2007年4月28日)
国務院が開催し、曾培炎副総理が次の趣旨の重要講話を行った(新華社北京電2007年4月29日)。
(1)2007年は、人民大衆の身体の健康・安全に緊密に関わるものについて、飲用水の水源汚染、重金属汚染、鉱工業企業による集中汚染を重点的に処理し、環境安全の隠れた弊害を排除し、汚染事故の上昇傾向を抑制しなければならない。
(2)環境保全特定行動と日常の監督管理を結合させ、監督管理の法執行を更に強化し、各種環境違法行為を厳格に調査処分しなければならない。
(3)法規に厳重な違反を行った地域に対しては、プロジェクト建設の環境影響評価を制限するだけでなく、土地供給・政府プロジェクトの按配・投資補助・財政移転支出等でも制限を加える。
(4)典型的な案件については公示して監督処理を強化し、汚染源の監督・コントロールを速やかに推進し、違法への責任追及を強化する。
(5)地方各クラス政府は指導を適切に強化し、環境の法執行を大いに支援し、環境保全特定行動をしっかり実施しなければならない。
(6)各関係部門は密接に協力し、工作について力を合わせなければならない。
(7)全人民の環境保全意識を更に強化し、企業が社会的責任を履行するよう奨励しなければならない。
社会の監督・大衆の監督・世論の監督作用を十分に発揮させ、違法に脅え順法を奨励する良好な社会的雰囲気を作り出す。(2007年6月記 8,497字)
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