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ログイン2005年12月13日
はじめに
11月29日から12月1日にかけて、共産党中央・国務院共催により、2006年の経済政策の基本方針を決定する中央経済工作会議(以下「会議」)が北京で開催された。また、12月2日には、人民日報が「経済社会の発展を科学的発展の軌道に適切に切り換えなければならない」と題する社説(以下「社説」)を発表している。本稿では、このポイントにつき解説することとしたい。
1.この5年間の経済政策から得た経験・啓示
会議は、この5年間の経済・社会の発展活動とここ2年余りのマクロ・コントロールの強化・改善の過程は、科学的発展観をより深く理解し、全面的に実施する過程であったと総括するとともに、経済・社会の発展に対し指導的意義を有する次の経験・啓示を得たとする。
マクロ・コントロールをしっかりと行い、科学的発展を促進するため、次のことを堅持しなければならない。
(1)根本的な要求:速くかつ良好な発展。
(2)重要な原則:区別して対応し、分類して指導する。
(3)主要な方式:経済・法律手段を重点的に運用する。
(4)重要な力点:構造調整・成長方式の転換を推進し、総量の均衡を実現する。
(5)重要な保障:改革を深化させ、体制メカニズムを整備する。
(6)出発点・スタンス:大衆の利益を擁護し、人民の生活水準を高める。
そして、「実践で証明されたことは、科学的発展観は、経済社会発展の一般的規律・認識の深化であり、発展を指導する世界観・方法論の集中的な体現であり、社会主義経済建設・政治建設・文化建設・社会建設を推進する全面的な発展の指導方針であるということであり、小康社会の全面的建設と社会主義現代化の全過程において貫徹されなければならないということである」とする。また社説は、「科学的発展観は、新世紀新段階における党・国家の事業発展の全局から出発して提出した重大戦略思想である」としている。前年の会議に引き続き、ここでも科学的発展観が重要指導思想として全面的に強調されている。
2.経済の中長期に累積された問題・矛盾と新たに出現した状況・問題
次の諸点が挙げられている。
(1) 経済成長の方式が比較的粗放である。
(2) 発展の不均衡・矛盾が比較的際立っている。
(3) 体制メカニズムがまだ不完全である。
(4) 経済の安全に影響を及ぼす要因がまだかなり多い。
(5) 大衆の切実な利益に関係する多くの問題が、まだ更なる解決を必要としている。
3.2006年の経済政策の総体要求
会議は、「2006年は第11次5ヵ年計画(原文では『規画』)の開始の年であり、2006年の国民経済・社会の発展工作をしっかり行うことは、意義が十分重大である」としたうえで、次の総体要求を挙げている。
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