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M&C加工貿易セミナーでのQ&A

中国ビジネスレポート 金融・貿易
水野 真澄

水野 真澄

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2007年11月6日

記事概要

 去る10月25日に、深センにおいてM&C主催の加工貿易セミナーが開催されました。セミナーの後半部はQ&A形式で、税関総署広東分局加工貿易処・対外経済貿易大学EH関務中心教授が、加工貿易・保税取引に関する参加者からの質問に回答しましたので、その内容をご紹介します。

 10月25日に、深センにおいてM&C主催の加工貿易セミナーが開催されました。

セミナーの後半部はQ&A形式で、税関総署広東分局加工貿易処・対外経済貿易大学EH関務中心教授が、加工貿易・保税取引に関する参加者からの質問に回答しましたので、その内容をご紹介します。

 

質問1

香港・マカオ一日遊が廃止されるという噂が有りますが本当でしょうか。

廃止されるとどの様な影響があるのでしょうか。

 

回答

国外に一旦輸出した加工貿易貨物の免税再輸入を禁止する事が検討されています。

現時点では、規定が公布されておらず、具体的な発言は出来ませんが、これが実施されると、加工貿易貨物を香港・マカオに輸出して、再度免税で輸入する取引はできなくなります。

この様な可能性を踏まえて、広東省では、保税物流中心B型の設置を推奨しています。

 

解説

加工貿易貨物を、一旦香港等に輸出して、再度、免税輸入する取引は、現時点で広く行われています。この様な取引が行われる理由は、「転廠だと価格差がつけられない(転出価格と転入価格の一致が求められるため)」、「転出側と転入側の税関でHSコードの認識が違い、転廠が認められない」等の理由が考えられます。

この様な制度上・実務上の問題を解消する実務的な方法が、香港等の一日遊であるという訳です。

但し、この様な取引は、不透明さを伴うため規制すべきという発言が、税関関係者から頻繁に聞かれるようになっていますが、現時点では実施には至っていません。

但し、この様な規制の動きの火種はまだ消えていない事が、今回の発言から伺えます。

 

 

質問2

輸出加工区、物流園区、保税物流中心等の保税開発区は、今後増加するのでしょうか。

 

回答

輸出加工区に付いては、2000年に全国15箇所の輸出加工区が認可された際に、広東省で2箇所(深セン・広州)の輸出加工区が認可されましたが、進出企業が不十分で、満足する誘致状況にならなかったため、増設が見送られていました。

但し、昨今の加工貿易規制の動きにより、輸出加工区に対する注目が集まってきたため、税関は、地方政府と協議の上、輸出加工区を始めとする税関監督区域の建設を促進しています。

今後、保税区・輸出加工区を始めとする税関監督区域に対して、加工貿易企業の誘致を進めたいと考えています。

また、香港一日遊禁止の対応策として、保税物流中心B型の建設を推奨しています。

 

解説

ここ数年間で、保税開発区の種類・数の増加は大きく増加しています。

1990年代には、保税区(全国15箇所)しか保税開発区はなかったのですが、2000年に全国15箇所の輸出加工区が認可されて以来、輸出加工区の数は60箇所以上に増加し、その後、物流園区、保税物流中心、マカオ珠海クロスボーダー工業園区、蘇州総合保税区、保税港区、保税物流中心等、多種多様の保税開発区が設置されています。

これから見ても、中国は保税取引自体の制限を志向していない事が分かります。

但し、今までの様に、一般区での保税取引(加工貿易)を自由に認めるのではなく、税関が封鎖管理を行う特別地域に、保税取引を誘導・集約する方針は見て取れます。

また、輸出加工区に付いては、特に、広東省では誘致がなかなか進まなかったのは事実ですが、それは、区外の加工貿易制度の使い勝手が良かったからであるといえます。

つまり、輸出加工区に会社を作った場合、将来的にも輸出主体である事が義務付けられ、販売政策の変更(国内販売の増加)に対応できません。

その点、区外に外資企業を作れば、進料加工を行う事もできるし、また、進料加工契約を結ばなければ、通常の国内販売にも対応でき、取引の柔軟性がある為です。

但し、昨今の加工貿易規制強化の中で、輸出加工区が注目を集め、進出を希望する企業が増えています。この状況を踏まえて、今後、輸出加工区の増設が進むものと推測されます。

 

因みに、輸出加工区の設置に付いては、2004年に税関総署、発展改革委員会、財政部、国土資源部、商務部などから基準が公布されています(署加発[2004]102号)。

ここでは、輸出加工区は原則として、国家級開発国一箇所設置されるものであるとしながらも、一定の輸出量をクリアした場合増設が認められる事、加工貿易の年間輸出合計額が10億米ドルを上回る省は、申請して許可を取得すれば輸出加工区を増設できる事が規定されています。

 

 

質問3

来料加工制度の今後の方向性はどうでしょうか(制度廃止等の可能性・時期等を含めて)。

また、低付加価値・労働集約企業等の基準はあるのでしょうか。

 

回答

来料加工を廃止するという、具体的な動きはありません。

また、労働集約型産業という言葉には規定による定義はありません。

単位労働に資金や資本の占める割合が比較的小さい、技術設備のレベルが低い、技術水準が低いという一般的な概念の中で判断されます。

低付加価値の業種としては、紡績業や食品加工業などが典型的な例として挙げられます。

 

解説

以前より、来料加工が禁止されるのではないかというご相談を良く受けます。

但し、来料加工は進料加工と同様、加工貿易の一種類であり特に、来料加工を特定して制限する動きは現在の所は生じていません。

勿論、珠江デルタ式来料加工は、形態として変則的な部分があるので、来料加工が盛んな深セン・東莞等では、地方政府が進料加工への転換を推薦するような動き(発言)もここ数年見られています。

また、制限分類製品の加工貿易を制限する公告(商務部・税関総署公告[2007]第44号)では、貿易権を持たない企業が制限分類の加工貿易を行う事を禁止していますが(公告公布以前に制限分類の加工貿易請負実績を有する企業を除く)、これは、来料加工廠の活動を制限する内容と言ってもよいでしょう。

但し、広東省の対外経済貿易部門・税関等は、来料加工廠のステイタスを保護する動き、具体的には、以下の様な対応を取っています。

●  来料加工廠の貿易権取得をサポートする。

●  一定期間(10月23日)に登録を行った来料加工廠に付いては、今後、三資企業に転換しても、既存企業と見なして制限分類の加工貿易を認める。

●  三社間契約により来料加工を行っている場合は、輸出入窓口となっている企業が貿易権を持っていれば、継続して制限分類の来料加工を認める。

 

来料加工を制限・排除するのであれば、この様な保護の動きは行われないはずであり、これから見ても、短期的な来料加工禁止はないと考えても良いと思います。

 

尚、加工貿易制限に際してよく持ち出される、「低付加価値」、「労働集約的」という用語ですが、具体的な基準は無く、業種・品目による制限という状況となっています。

 

 

質問4

来料から独資(進料)への組織変更に関して、時期的な制限は有るのでしょうか。

 

回答

ありません。

10月23日に商務部門で登録を行えば、将来、何時組織変更(三資企業への転換)を行っても、制限類商品の加工貿易を申請することができます。

 

解説

第44号公告には、「2007年7月23日の時点で貿易権の無い加工企業は、制限分類の加工貿易は認めない。但し、制限分類の加工貿易を請け負った経験がある加工企業は、10月23日までに外貿権の取得を行えば、継続して制限分類の加工貿易を行う事ができる」と規定されており、貿易権取得に対する時間制限を設けています。

また、広東省では、既存の来料加工に対して、10月23日以前に商務主管部門にて備案登記を行わせ、それを行った来料加工廠に対しては、将来的に三資企業に転換しても、継続して制限分類の加工を認める事を規定しています(粤外経貿加函[2007]109号)。

この様に、貿易権取得、登録という点では時間制限が行われていますが、来料から三資企業への転換という点では、現時点では時間制限は定められていません。

 

因みに、広東省の同通知でも、「外貿権を取得した来料加工廠は、三資企業に転換するか否かを自ら選択する事ができる」事が明記されています。

 

 

質問5

来料から三資企業(進料加工)に組織変更にあたっての、メリット・デメリットは何でしょうか。

 

回答

来料加工から三資企業に転換した場合の、メリットは以下の通りです。

①  経営方式に融通性が出てくる。

来料加工はその経営方式が単一的ですが、三資企業は、来料・進料・一般貿易いずれの経営方式も可能です。

②  国内販売に融通性があり、国内市場の開拓が可能です。

来料加工品は国内販売を行う事が困難ですが、外資企業にはこの問題がありません。

③  設備について、税収減免の優遇政策を享受することができます。

来料加工廠の場合は、無償提供設備の輸入方式しかないのですが、三資企業は、奨励類企業であれば、免税輸入を行う事もできますし、進料加工許可を取れば、無償提供設備の輸入申請も可能です。

④ 税務面では、来料加工は増値税を徴収せず還付しないという方式ですが、進料加工は、免税・控除・還付方式で納付します(転廠については、不徴収・不還付)。

 

解説

税関より来料加工廠と三資企業形態の相対比較がありましたが、より簡単に言えば、「国内調達・販売の有無(注)により、損得が変わってくる」と言ってよいと思います。

注: 転廠は、国内調達・販売とは見なしません。

 

まず、来料加工形態では、輸入部材の使用・製品の完全輸出が前提になりますので、原則としては国内調達・販売はできません。

勿論、事前認可の取得を前提に、国内調達・販売を行う事は制度上認められていますし、その規制自体は緩和されてきています。

但し、事前認可の取得が前提となる以上、特例的な取引である事には変わらず、継続的な取引を前提とした場合は、対応が困難といってよいでしょう。

 

税務面では、「部材・原材料の全量輸入。製品の全量輸出」を前提とした場合は、来料加工の方が有利です。

何故かと言えば、来料加工は増値税の免税取引であるため、来料加工を行う限りにおいては、輸出入においても、加工賃の入金においても増値税は課税されないためです(注)。

注: 加工賃は役務対価ではあるが、加工補修役務であるため、営業税ではなく増値税の課税対象。但し、来料加工は免税取引であるため、加工賃に対しても増値税は課税されない(加工賃に付いての課税は、地域によって違いが見られるので注意を要する)。

 

但し、国内部材の調達を行えば、仕入に際して増値税の支払いを行わなくてはなりませんが、来料加工形態の場合は、これに対する還付・控除が一切認められず、コストとなってしまうため(免税取引に関連して生じた増値税であり、還付・控除が認められない)、国内調達が多いと、増値税コストが増加し、採算が悪化するという問題があります。

 

この点、「免税・控除・還付方式」により、国内調達・販売が増加すると、仕入増値税の還付・控除が認められる進料加工形態の方が、コスト上は有利になってきます。

 

 

質問6

来料から独資への組織変更にあたり、生産を止めずに(同じ場所で、設備を移動せずに)来料加工から進料加工に加工貿易形態を変更する事は可能ですか?

 

回答

同一の場所で組織変更を行う場合、生産を止めずに転換することが認められており、深センでは、既に実例があります。

これは、来料加工廠の中止(終了)後の3ヶ月間、税関の企業コードを保留し、この期間を利用して、新しい手冊の申請や材料の移管手続等を行う方法です。

因みに、非公開(税関の内部文件)ではありますが、詳しい実務規則がありますので、今後は深セン以外の地域でも同様の操作が行えるように広げていきたいと考えています。

但し、これは、同一場所で転換するケースのみ該当し、移転する場合は、設備を移動する必要がありますので、一定期間の生産中止は避けられません。

 

解説

来料から独資(進料)に転換する場合には、「同一地域での会社設立・登記」、「設備の移管」、「生産能力証明の取得と加工貿易認可取得」、その後に「来料加工契約の解除」という手続が必要となります。

このステップを踏むと、設備の移管後に生産能力証明の取得・進料加工契約の認可が必要になりますので、どうしても一定期間の生産停止を余儀なくされます。

但し、昨今の状況(来料から独資への転換が推奨されており、実例としても多い)を踏まえ、深センでは内部通達によって、「設備・人員移管前の進料加工契約の認可」、「一定期間来料・進料企業の並存を認めた上での保税物品の移管」を認めており、これにより、生産を止めずに組織変更を行う事が可能となっているという回答です。

現時点では、実例はそれほど多くない様ですし、実際の手続にはそれなりの困難も伴う様ですが、今後は実例が増えるものと思われ、操作も円滑化が期待されます。

この様な組織変更を検討している場合は、所管の税関に手続を確認して下さい。M&Cとしても、実務操作の内容把握に努めていきたいと思います。

 

 

質問7

深センから内陸部に加工貿易拠点を移転する場合、無償提供設備を再輸出・輸入する事なく、保税のまま国内移送する事は可能ですか?

手続上の注意点があれば教えてください。

 

回答

設備転廠(結転)手続を行う、或いは、税関の監督管理を解除する手続により国内貨物にする方法によります。

因みに、監督管理期間である5年に満たない場合は、税関の規定する公式で減価償却し、関税・増値税を納税する必要があります。

 

解説

無償提供設備を移転する場合、新旧工場の無償提供設備の所有者(外国企業)が同じであれば、設備転廠という方式を取る事ができます。

これは、税関の許可を取って、無償提供設備を転廠する方法です。

 

また、輸入通関後、税関監督期間である5年が既に経過している場合には、税関に監督解除を申請する事ができ、このステップで内貨にした設備に付いては、国内で処分する事が可能となります。

因みに、税関監督期間が満了していない無償提供設備に関して、監督解除を行う場合は、「減価償却後の設備残高に対して、輸入段階の関税・増値税を納税」する必要があります。

 

尚、内貨にした無償提供設備を国内販売で販売する場合には、販売段階の増値税の納税義務も発生します。

自己使用の中古固定資産を売却する場合は、所管税務局の許可を取得できれば、販売段階の増値税が免除される優遇がありますが、免税措置が受けられない場合は、4%の税率を元に半減措置の適用をうけて(つまり2%の税率で)、国内販売時の増値税を計算します。

 

 

質問8

転廠を行う場合、価格差をつけてはいけない(転出価格と転入価格は一致しなくてはならない)と規定されていますが、例外はありませんか?

 

回答

これまでのところ例外は見受けられません。

 

解説

転廠を行う場合、転入価格と転出価格を一致させなくてはいけない(転廠に際して価格差をつける事ができない)事が、転廠関連法規に規定されています。

これによる支障としては、中国外の加工委託者が複数に跨る場合、更に、中国外で商社等が商流に介入する場合、利益の確保が困難になる事で、この対応として、敢えて転廠を行わずに、輸出・   再輸入を行うケース(香港、物流園区等の一日遊により、利鞘の確保を可能にする)が少なく有りません。

価格差がつけられれば、これらの問題が解消し、転廠実例が増加すると思われますが、残念ながら、現時点では、この様な例(例外措置)はないとの回答です。

 

 

質問9

加工貿易保証金の積み立て基準に付いて

加工貿易の保証金の積み立て基準を教えてください(ex. 来料加工の場合も積み立て必要か。具体的な積み立て基準はどう規定されているか)。

 

回答

先程のスピーチの中で説明しましたので、スピーチ資料を参考下さい。

 

注)講演資料には、第44号公告の公式が引用されており、概要は以下の通り。

 

① 積み立ての原則

制限製品を取り扱う加工貿易企業は、A・B類に付いては保証金額の50%相当を積み立てが必要。C類に付いては輸入関税・増値税の100%の保証金を積み立てが必要。

  (制限分類製品を取り扱わない企業でも、C類企業であれば100%の積み立てが必要)。

 但し、上記に拘らず、中西部地域の場合は、A・B類企業に付いては保証金の積み立てが免除されます(C類企業に関しては、東部地域と同様、100%の保証金の積み立てが必要)。

 

② A・B類企業の保証金額

輸入制限分類・輸出制限分類の区分に応じて、以下の金額を積み立てます。

 

1)輸入制限製品

   保証金額=輸入制限分類原材料が納付すべき関税・輸入段階の増値税の合計x50%

 

2)輸出制限製品

   保証金額=保税輸入原材料の総額x

(輸出する制限製品金額x輸出する加工貿易商品の総額)x総合税率x50%

 

   注1)総合税率は、現時点では22%(今後、随時調整が行われる)。

   注2)輸入する原材料が輸入制限製品であり、且つ、輸出する製品が輸出制限製品である場合には、1)の方法により、保証金額を算定。

 

解説

加工貿易保証金の積み立てに関する規定は、「加工貿易銀行保証金台帳制度の更なる整備に関する意見(1999年)」、「加工貿易企業が多様な形式により租税保証金を納付する事に関する規則の実施規則・細則(2000年)」などに遡ります。

この段階(第44号公告施行前)では、C類企業は輸入段階の関税・増値税の全額。B類企業で制限分類製品を取り扱う場合は50%相当の保証金と規定されていました。

また、保証金の積み立てに関しては、中国銀行の保証状の差し入れも認められます。

それが、今回の第44号公告により積立金額が一部変更となった訳ですが、簡単にいうと、以下の通りに変更になりました。

 

● 制限分類製品を扱う企業は、A類でも積み立てが必要。

⇒ A類・B類企業は輸入関税・増値税の50%相当。

C類企業は全額。

尚、非制限分類製品取り扱い企業でも、C類企業の場合は、全額の積み立てが必要なのは従来通りで変更なし。

 

● 輸入原材料が制限製品の場合は、輸入原材料に対して上記の基準で積み立て。

輸出製品が制限製品の場合は、「製品全てが制限製品の場合は、輸入原材料の総額に対して総合税率(暫定的に22%)を計算」し、「製品の一部が制限製品の場合は、輸出製品に占める制限分類製品の比率を、輸入原材料x総合税率(22%)」で計算する。

 

尚、輸入原材料・輸出製品共に制限分類である場合は、輸入原材料に対して保証金が計算され、二重に積み立てる必要はありません。

 

因みに、保証金の積み立て義務は、来料・進料を問いません(来料加工企業でも積み立てが必要です)。

但し、転廠の場合は、保証金の積立対象から除外する事(不要である事)が、税関総署公告[2007]第46号に明記されています。

 

 

質問10

加工貿易保証金口座は、来料加工廠の名義で開けますか?

若しくは、外国の加工委託者の名義で開くのでしょうか。

 

回答

来料加工廠の名義でも手続することができます。

 

解説

保証積立金は、加工貿易企業(来料・進料共に)に積み立て義務が発生します。

来料加工の場合は、来料加工廠名義が積み立て名義人になり、却って外国企業(加工委託者)の名義で積み立てる事はできません。

 

 

質問11

加工貿易に関する保証は、中国銀行でないと出せないのでしょうか。

香港企業が加工委託者の場合、香港の銀行が開く事はできないのでしょうか。

 

回答

税関は、中国国内で設立された銀行(人民元取り扱いを行う外資銀行を含む)の保証状を認めていますが、保証金台帳口座を開設して台帳管理を行うのは、中国銀行のみとなります。

中国銀行が認可する国内、或いは海外の銀行が中国銀行に対し保証状、或いはスタンドバイ・L/Cを発行し、これにより中国銀行が、「反担保」と呼ばれる手続を行います。

これらの手続には一定の手続手数料が発生します。

 

解説

現在、保証金口座を開設できるのは、中国銀行に限定されています。

また、税関に差し入れる保証状も、中国銀行の保証状が原則となります。

但し、来料加工廠は信用が不足する場合が多く、中国銀行の保証発行の為の審査の通過が困難な場合が想定されます。

この様な場合に、加工委託をする外国企業等が、外銀等に保証・Stand-By L/Cの開設を依頼し、それを中国銀行に差し入れ、それをベースとして中国銀行から保証状を発行する事ができます。

これが、税関からの回答の内容です。以上(2007年11月記 8,122字)

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