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「電子商取引法」のポイント解説(前篇)

中国ビジネスレポート 法務
金杜法律事務所

金杜法律事務所

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2018年9月27日

はじめに

20世紀後半の90年代末、中国の電子商取引は著しい成長を見せはじめ、淘宝、京東、蘇寧易購、大衆点評などのECプラットフォームが次第に人々の購買習慣を変え、商品やサービス購入の重要な手段となっていった。それと同時に、電子商取引を利用した消費者の権益侵害、知的財産権の侵害、競争の制限・排除などの弊害も日ごとに目立つようになってきたともいえる。「権利侵害責任法」、「消費者権益保護法」、「サイバーセキュリティ法」、「インターネット取引管理弁法」などの法律法規による電子商取引活動の規制も一定の機能は果たしたものの、やはり電子商取引の総合的な規範となる法律には欠ける状態であった。

2018年8月31日、「中華人民共和国電子商取引法」(以下、「EC法」という)が第13期全国人民代表大会常務委員会第5回会議の審議を通過し、同法は2019年1月1日から施行されることとなった。起草から正式な公布まで5年という歳月をかけ、3回の公開意見募集、4回の審議(中国の法律は一般的に全国人民代表大会常務委員会による3回の審議の後に評決がなされる)を経て、カバー範囲が広く変化が急速なため立法難度が高いという電子商取引分野の特徴を反映しつつ、電子商取引を行う各主体の権益の均衡を図るという基礎の上に、電子商取引の規範化と持続的かつ健全な発展を実現させるという立法機関の希望を体現する法律が誕生したのである。電子商取引分野における最初の基礎的な法律として、「EC法」は、消費者の権益保護、経営主体の義務、サイバーセキュリティ及び個人情報保護、知的財産権の保護、不正競争の防止、電子商取引契約など、各方面の内容を含み、電子商取引の実務に重大な影響を及ぼすものと考えられる。

本稿では、「EC法」の制定過程において特に注目を集めたいくつかの点を中心に、「EC法」のポイントについて解説していきたいと思う。

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