1．はじめに

 国家薬品監督管理局は2023年3月1日、「化粧品ネットワーク経営監督管理弁法」（以下「弁法」という）を公布した。同法は2023年9月1日から施行される。

化粧品電子商取引産業の監督管理は、現行法上多角的な規制が交差している状態にあり、適用される主要な規範は、化粧品領域の「化粧品監督管理条例」（以下「条例」という）、「化粧品生産経営監督管理弁法」（以下「生産経営弁法」という）等の規範だけでなく、電子商取引領域の「電子商取引法」、「インターネット取引監督管理弁法」、越境電子商取引等の規定、さらに「広告法」、「消費者権益保護法」、「不正競争防止法」、「製品品質法」等その他の重要な法律規範が含まれる。今回公布された「弁法」は、国家薬品監督管理局が医療機器、医薬品領域でネット販売に関する監督管理弁法を相次いで制定したのに続き、化粧品領域に特化した初の類似規範となる。以下においては、「弁法」に定める各主体、すなわち化粧品電子商取引プラットフォーム事業者（以下「プラットフォーム」という）及びプラットフォーム内化粧品事業者（以下「プラットフォーム内事業者」という）の新たに追加された主要な義務について主に紹介する。