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ログイン2004年6月3日
<労務・人材>
Fさん―(2) 2.日本は「礼節の国」の典型 この点については、私は前々から聞かされていました。或る中国人の友人が私に、「日本では腹が立つことはないよ。腹を立てたくとも無理だよ」と語ったことがあります。このような予備知識があったにも係わらず、日本に来たばかりは、なかなかなじめませんでした。大型の商店でも、町の普通の店でも、いつも必ず私に向かってお辞儀をする人がおり、「いらっしゃいませ」の声が掛けられるのでした。エレベーターに乗ろうとすると、かなり遠くにいても、エレベーター内の人は辛抱強く待ってくれており、なおかつ丁寧に行く先階を聞いてボタンを押してくれました。また、こちらが同じ事を他の人にしてあげると、エレベーターに乗り込む時にお辞儀をしてお礼を述べられるだけではなく、降りる時にも、再度お辞儀で謝意を表され、こちらは戸惑ってしまう始末でした。時間が経つにつれ慣れては来ましたが、始めのうちは、他の人とエレベーターに乗り合わせるのが怖くて仕方ない程でした。 こういった具合に皆が優しく人に接するという雰囲気の下では、人は自然に笑みを浮かべたり、お辞儀をしたり、うなずいたり、「はい」と答えるようになるので、お互いの間に親しみの気持が溢れ、気持がすっきりするだけではなく、元気も湧いてくるのでした。特に、私のような異国から来た者にとっては、大変気持が和みました。そして、なんと、帰国後は、この逆コースの適応期間を必要としたのです。帰国して間もない頃、「印象は?」と聞かれると、私は、とっさに、「誰彼かまわずお辞儀したくなっちゃう」と答えていたのでした。 3.日本は「エチケット」の国 エチケットは、時に「マナー」とも呼ばれるが、人々が日常生活を送る上で、大変役に立つものです。が、私達中国人にはまさにこれが欠けているのです。 日本は人で混み合った島国で、東京はまさにその好例ですが、けれども、混乱をきたすような場面には余りお目にかかれません。 町に出るとお目にかかるのは次のような場面です。電車駅のエレベーターでは、皆極自然に左側に一列に並び、右側は急いでいて駆け抜ける人用に空けています。電車が着くと、人々はドアの両側に二列に整列し、降りる人が降りるのを待ってから、順番に乗り込みます。乗り込んでからは、あわてふためいて席を奪い合うことをせず、人がいないことを確認してから腰を下ろします。 |
(2004年5月記・1,184字)
心弦社代表 田中則明
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