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略説 労働契約法の重点

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2007年8月6日

記事概要

本稿では、現行《労働法》との相違点に重点をおき、《労働契約法》のポイントを紹介します。

 一、はじめに

 2007年6月29日、全国人民代表大会常務委員会は《中華人民共和国労働契約法》(以下《契約法》と略称)を公布、2008年1月1日より実際される運びとなった。同法は《労働法》の不備を補い、時代の変化に沿ったアップデートなものにするとともに、よりいっそうの労働者権利の強化と雇用の安定を目指したものであり、《労働法》施行後、10余年目にして出現したきわめて意義のある法律といえるだろう。

以下、主として上記2点から現行《労働法》との相違点に重点をおき、《労働契約法》のポイントを簡単に紹介したい。

 

二、《労働契約法》のポイント

1.労働契約の締結

a書面による労働契約:

使用者は労働者使用の日より労働者との間に労働関係が成立する(契約法第7条)が、労使間の権利義務を明確にするため「労働者使用の日より一ヶ月以内に書面による労働契約を締結しなければならない」(同第10条)、と《労働法》にはなかった期限制限を加え、これに違反する労働契約書不作成行為に対しては、「使用者は労働者に毎月2倍の賃金支払わなければならない」(労働契約法第82条)との罰金を科している(《労働法》は一人毎に500-1,000元の罰金)。

b無固定期間労働契約: 

労働法と同様、一定の条件を満たした労働者に無固定期限の労働契約締結を要求する権利を認めると同時に、これに違反した使用者企業に規準額の2倍の経済補償金の支払を要求する(契約法第44条、46条)。後者は《労働法》にはなかったもので、期限のない無固定期間契約を促進することで、雇用の安定を図ろうとするものである。

2.試用期間:

  試用期間の短縮化と通常賃金に対する試用期間中賃金との格差の縮小が目指されている(契約法第19条乃至第21条、第83条)。

3.教育訓練服務期間:

  服務期間の定めは、専門技術訓練に限られ、これに違反した場合の違約金も、「使用者の提供した訓練費用を越えてはなら」ず、服務期間未了で辞職する場合、「残りの服務期間に分担される訓練費用を越えてはならない」と《労働法》のそれより範囲の明確化が図られている(契約法第22条)。

4.秘密保持・競業禁止義務:

  《労働法》では3年間であった競業制限期間は2年間に短縮されるとともに、その適用人員も高級管理人員、同技術人員、その他商業秘密を熟知する者に制限され、以前の「秘密保持義務を負う者」より範囲が狭められている(契約法第24条)。また競業制限義務者に支払われる経済補償金は期間中毎月支払うものとされ、同義務者により有利なものとなっている。

5.労働契約の解除

使用者側の解雇事由については.労働者が他の企業と労働関係を形成、使用者に悪影響をもたらすか、これに対する使用者の改善要求に応じない場合が追加されたのみである(契約法第39条)のに対し、労働者側からの解除事由としては、使用者の社会保険料未払、規則制度の法規違反が追加され、さらに事前通知無しの解除事由も認められた(同法第38条)。また労働者解雇時やリストラ時の手続規定における労働組合の機能(同法第43、41条)とあわせ、労働者の権利確保がより鮮明となっている。

6、その他:

労働派遣企業に2年間以上の固定期間労働契約を義務付け、また労働派遣の対象範囲を制限することで同制度の拡大抑制を図り(同法第57条乃至67条)、幅広い人員雇用促進のため、パートタイム制度の規定も出現している(同法第57条乃至67条)。(2,007年7月記 1,417字)

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