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中国人社員の目に映った日本、日本人、日本企業(11)

中国ビジネスレポート 労務・人材
田中 則明

田中 則明

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2004年10月21日

<労務・人材>
中国人社員の目に映った日本、日本人、日本企業(11)

田中則明

今度は、4人目、最後のZさんです。
友人たちから「日本人に仇を討つのを忘れちゃダメだぞ」といって日本に送り出されたZさん、果たして仇を討てたのでしょうか?

Zさん―(2)

瞬く間に東京での研修生活が終わりを告げてしまいました。この3カ月間は、当初の「全くの未知」から出発し、「慣れ親しみ」へと至る道のりでしたが、今回の研修は、終生忘れがたい思い出に満ちたものであり、また、今後の私の仕事と生活に大変役立つものでした。

時間的には短かったにもかかわらず、仕事上でも、日常生活上でも、私は実に様々な感想を持ちました。全てのことが、私にとっては新たな出会いであり、新鮮であり、研修前よりずっと見聞を広め人間的にも成長することができたとさえ感じています。

日本に向けて出発する前は、未知のもの、神秘的なものに対する様々な妄想が入り混じる複雑な心境でした。もちろん、その中には、数多の中国人が日本人に対してずっと抱き続けている恨みに満ちた記憶と心情が含まれています。事実、出発前に多くの中国人の友人から、多少冗談交じりに、「日本人に対して仇を討つことを忘れちゃダメだぞ」という餞別の言葉をもらっていたのでした。

来日前に比べて、私は、日本に対してずっと良い印象を持ちました。日本は、確かに進んだ国だと感じました。それがどこに感じられたのかと言いますと、国や公共が提供する環境、社会公共施設、公共交通、人々の仕事と生活の質及び意識などによってです。以下、我々が学び、利用するに値すると思われる点に関して、自分の経験を交えつつ説明します。

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9月9日から12月3日にかけて、私は、会社の命令で日本に派遣され、三カ月の研修を受けました。たった3カ月の間に、java等の知識を自分で習得し、それを仕事に応用しましたが、私は、ここで仕事の内容について詳しく説明するつもりはありません。日本で見聞きしたことの中で、参考になり、我々の生活をより良くし、会社の発展を促がす事柄について述べてみたいと思います。

この期間、誰もが、どのような出来事も、全ての光景が、自分にとっては新鮮でした。日本の高度に発達した経済、巨額の富、とりわけ、日本人の立ち居振る舞い、すなわち、仕事を大切にし、セルフコンコントロールができ、礼儀正しく、公衆道徳を守っていること、及び、そのことが社会全体に安全感と快適な感覚をもたらしていることが新鮮でした。

(つづく)

(2004年10月記・921字)
心弦社代表 田中則明

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