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中国に集中するPTA需要-アジア市場の4割突破-

中国ビジネスレポート 各業界事情
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2004年4月9日

<各業界事情>

中国に集中するPTA需要
−アジア市場の4割突破〜日系大手2社が進出−

アジア・マーケット・レビュー 2004年4月1日号掲載記事)

 三菱化学が中国へのポリエステル原料・PTA(高純度テレフタル酸)事業進出を決め、三井化学も投資認可申請書を提出した。その背景には、アジア市場で4割超を占める中国の膨大な市場がある。2010年には5割増の3,000万トンに達するアジア市場のうち、半分以上を中国が占めることになる。両杜とも第1期の計画能力は年産60万トンであるが、予測通りの需要拡大が進むのであれば、ともに1期計画のみにはとどまらなくなる。少なくとも2006年前半までのアジア地域におけるPTAの需給ひっ迫は避けられないが、中国のPTA国産能力が2.5倍増の1,000万トンを超えたとしても必要量には足りそうにない。原料のPX(パラキシレン)手当てネックでPTAの増産が難しくなる可能性は引き続き根強いが、両杜が進出せざるを得ない事情をみていく。

中国市場の懐へ

 「中国市場を無視してPTA事業の将来展開はあり得ない」つまり、「中国市場の懐に入らずして世界のPTAメーカーとはいえなくなる」ため、世界の有力PTAメーカーは結局は中国へ進出せざるを得ない。現状では、PTA必要量の半分以上を輸入に依存しなければ中国のポリエステル業界は立ち行かない。そこで、原料輸入に要する外貨節減のためにも中国政府はPTAの国産化を奨励しており、外資系企業よりも国内企業に対するPTA事業化認可を優先的に与えだした。表記の通り、中国最大のポリエステル繊維産地である新江省を中心に地元企業の参入ラッシュとなっており、政府認可も続々と取得している。これらプロジェクトが順次完成していく(予定の)2006年以降になれば、輸入PTAに対して「アンチダンピング(AD)課税し国内企業の保護に走るのでは?」という見方が根強い。このため「扉が閉まる」前に駆け込もうとする動きが活発化した。三菱化学は、社内的には投資順位が低位にあった中国・ 江省寧波へのPTA事業進出を早々と決め、中国に最も多くPTAを輸出している三井化学も04中計では見送りとみられていた江蘇省張家港への投資認可申請書を3月11日に提出した。何れも、中国市場での活動を封じられるようなら「PTA事業に未来はない」と認識しているためだ。

駆け込む外資系企業

 中国市場に対する外資系企業のアプローチをみていくと、PTAトップのBPは、アモコ時代の1994年頃から広東省珠海市への進出を計画しており、最初の完成目標は98年だった。それが遅れに遅れ、やっとBP珠海化学として操業開始にこぎ着けたのは2003年第1四半期のことである。これに対してインドネシア系華僑資本であるシヤンルー(翔鷺石化)の場合は、99年頃に福建省度門への進出計画が浮上し、いきなり90万トンという巨大プラントで参入したのは2002年第4四半期と、外資系では最短・最先発で中国進出を果たしている。同じ外資系でも華僑系資本となると、別格の扱いを受けるという典型例であった。この両社に続くのが台湾資本の遠東紡織で、2001年に政府認可を取得した後、昨年半ばに現地合弁企業の東方石化を上海・浦東に設立、2005年中の完成が望める状態になった。同じ台湾資本の台湾化学繊維は、寧波市北命経済技術特区に工業用地を確保しているが、まだ政府認可を取得していないにもかかわらず、すでに60万トンのPTA工場建設に着工したと伝えられる。台プラグループは大陸政府と密接な関係を構築しているため、事後承認を取り付けられ自信があるのであろう。その一方で、同じ寧波市で早くから進出認可を申請していたデュポンは却下され、同社は繊維事業をインビスタに分離したこともあって断念した。これらに続く三菱化学の場合は、2001年2月にプロジェクト建議書を提出してから批准されるのに2年5ヵ月を要し、昨千6月から詳細フィージビリティ・スタディーに着手、今年3月10日に最終事業化計画書を提出した。
 その内容は、化学分野では過去最大の対中投資となる3億7,700万ドル(333億円相当)を投入して60万トンの工場を寧波沖の大[木ヘンに射]島に建設、営業認可証の交付を受け今年6月までに現地法人「寧波三菱化学有限公司」を設立し、7月には着工、2006年9月の営業運転開始を目指す。資本金は1億800万ドル(115億円)で、三菱化学の主導下今年2月に発足した日本側の投資合弁会社「寧波PTA投資」(三菱化学61%/伊藤志商事35%/三菱商事4%出資)が90%、現地金融機関の中国中信集団(CITIC)が10%出資する。新設備には、既存プロセスと比べて初期投資とランニングコストを低減できる大幅に工程を簡素化した最新式の自社技術を採用する。1系列としては世界最大の60万トンで、4年前にインドで建設した当時最大クラスの35万トン(現在47万トン)の1.7倍に相当、グループ内では「第4世代」と位置付けているプロセスだ。プラントは三菱重工業が建設する。また、5万トン級の船が接岸できる大[木ヘンに射]島は寧波市と橋で繋がっており、54万

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