2003/08/01　Walker China　8月号　28ページ

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中国ビジネス相談Ｑ＆Ａ
外国投資企業登録資本金の減資について

Q外国投資企業登録資本金の減資が可能かどうかについて教えて下さい。

A正当な理由があって、企業の正常な経営に影響せず、債権者の利益を損なわないという前提条件を満たしていれば、原審査認可機関に対して、総投資額及び登録資本金の減少(減資)を申請して認可を経て減資することが可能です。従来、中国の外資法は減資を認めていませんでしたが、2001年4月21日の法律改正のときより可能となりました。但し、以下の状況に当てはまる企業の場合、減資は許可されません。

1.外国投資企業の総投資額と登録資本金の減資可否

(1) 現行の法律、法規にて登録資本金に下限規定があって、減資後の登録資本金が中国の外資企業法定登録資本金額を下回る場合

(2) 経済的争議が発生して、司法或いは仲裁の手続に入っている場合

(3) 合弁／合作契約書や定款において生産・経営規模に最低規模に関する規定があって、減資後の総投資額が当該最低規模を下回る場合

(4) 中外合作経営企業契約書に外国側出資者の先行投資回収を規定し、その回収が完了している場合

2.総投資額と登録資本金の減資申請に必要な書類

(1) 董事長が署名した登録資本金減資に関する申請書

(2) 正副董事長が署名した｢登記変更申請書｣

(3) 董事会議事録(減資決議)

(4) 合弁／契約書・定款の修正に関する協議書

(5) 元の批准証書と営業許可証

(6) 省レベル以上の新聞に3回、登録資本金減資に関する公告を掲載

(7) 債務返済又は債務担保状況説明書

(8) 原審査認可機関が要求するその他の書類・資料(貸借対照表、資産リスト、債権者名簿等)

3.総投資額と登録資本金の減資申請手続手順

減資申請手続の流れは以下の通りです。

(1) 減資の理由や減資後の総投資額及び登録資本金額を詳述した｢董事長が署名した登録資本金減資に関する申請書｣に、董事会議事録(減資決議)と中国公認会計師事務所が監査した貸借対照表、資産リスト、債権者名簿及び営業許可証の副本を添えて、原審査認可機関に提出します。

(2) 原審査認可機関は上記(1)項の申請書類など正式受理後30日以内に初歩的同意・不同意の書面回答を行います。同意の書面回答を得た企業は、原審査認可機関の当該同意書の発行日より10日以内に債権者に減資を通知し、30日以内に省レベル以上の新聞に減資に関する公告を3回以上掲載します。尚、債権者は減資通知を受領した日より30日以内に、通知を受け取っていない債権者は第1回公告掲載日より90日以内に、債務の返済もしくは相応の担保提供を減資企業に求めることが出来ます。

(3) 3回の減資公告掲載後、原審査認可機関に対して、新聞紙上に3回の登録資本金減資に関する公告を掲載した事を証明する書類と債務返済状況或いは債務担保状況の説明書を提出します。原審査認可機関はこれらの書類を正式受理した日より30日以内に減資の認可・不認可を決定します。原審査認可機関が認可の決定をした場合、決定と同時に認可文書の写しを工商行政管理局、税務局や税関等の関係部門に送付します。

(4) 総投資額・登録資本金減資の原審査認可機関の正式認可後、30日以内に規定に基づき原工商行政管理局にて登記変更手続を実施し、国家工商行政管理局に報告します。減資前の総投資額に基づき輸入設備、原材料を免税輸入した場合であって、その輸入金額が減資後の総投資額を上回る場合、税関に対して税の追納要否に関する審査認定を実施してもらいます。

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