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ログイン2022年5月2日
近年、中国では様々な事業の分野において独禁法の法執行が強化されており、2020年12月の中央経済工作会議では、独占禁止の強化と資本の無秩序な拡張の防止が経済業務の重点の1つとされ、2021年3月の政府活動報告書でも同様に、独占禁止の強化と資本の無秩序な拡張の防止が論じられた。さらに、2022年3月の政府活動報告書においても、公正競争政策の実施の推進、独占禁止と不正競争防止の強化、公平で秩序ある市場環境の維持が改めて強調された。
独占協定(カルテル)、市場支配的地位の濫用(優越的地位の濫用)などのほか、特に事業者結合届出(企業結合届出)は独禁法執行の焦点となっており、2021年に国家独占禁止局(以下、「独禁局」という)により107件の届出義務不履行に関する処罰事件が公表され、2022年になって、年明け1月5日にも13件の処罰事件が一気に公表された[1]。処罰対象は中国の大手プラットフォーマーが多くを占めているが、日系企業も含まれており、また、完全な中国国外取引で処罰を受けた事例もある。このような背景のもと、中国で事業を展開している企業がM&A・組織再編などを行う場合には、関連取引自体が中国と関わらないとしても、中国独禁法の遵守を常に念頭に置き、処罰などの実務を確実に把握し、事業者結合届出の要否を慎重に判断したうえ、必要に応じ届出義務を遂行する必要がある。本稿においては、事業者結合の届出に関してよく見受けられる問題についてQ&A形式で解説する。日系企業の独禁法コンプライアンス強化の一助となれば幸いである。
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