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中国国内販売指南その4 「パートナー候補探し:中国企業との商談(初段階)」

中国ビジネスレポート マーケティング
牛田 賢

牛田 賢

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2012年11月27日

■パートナー候補(業務提携、販売総代理etc)中国企業と商談を行う際の心構え

⇒前提
・中国企業では、重要事項は経営トップ(=CEO)が独断で決定するケースが多いため、できれば相手先CEOが不在のまま商談を重ねることは避けたい。
→No.2以下のスタッフと話をしても、時間を浪費することになりかねない。
仮にCEOと合意に至ったとしても、数日経ってから、合意事項を「ひっくり返される」ことも起こり得る。
契約書を取り交わした後に、契約内容の変更を主張させることも起こり得る。
また、初回の商談後、中国企業はすぐにアクションを起こしたがる傾向がある。日本企業は、できる限り迅速に意志決定を行うべきではあるが、中国企業にペースを狂わされることが無い様、気をつけたい。
※相手先企業のビジネスマナー&対応状況を確認しながら、時間をかけて信頼関係を構築し、その信頼関係を
ベースとし、具体的な話を段階的に進めていくことが理想的である。

(注釈)
・企業によっては、「総経理」という肩書きの人物が、「当事長」の決済・指示が無いと何も決められないケースもある。日本的な常識で考えるのではなく、商談を通して相手先企業を注意深く観察し、組織構造、意志決定のプロセス、決裁者を見抜くことが重要である。

事前準備、初期の商談
①事前調査
・自社が参入可能な(強みを生かし、ビジネスをコントロールできる)ポイントがありそうか否か、仮説を立てるため、以下の項目を商談前に押さえておきたい。(或いは、商談を重ねながら把握する)
ⅰ) マーケットの定義づけ
ⅱ)上記ⅰ)で定義したマーケットの規模、成長率、収益構造
ⅲ)上記ⅰ)で定義したマーケットにおける有力プレーヤー、及び有力プレーヤーの業績
ⅳ)上記ⅲ)のプレーヤーの販売チャネル、及び有力サプライヤー
ⅴ)マーケットが成長した際の変化、その際に自社が取るべきポジション・打ち手
※日本と違い、調査を実施したとしても各種データを入手できない(判明しない)ケースが多々ある。こういった 場合は、地道に足で稼ぐ手法<現地を訪問&聞き込み>により、より「確からしい」情報を入手する。

②初回の商談 <優先順位をつけ、複数企業と接触>
・当初、中国企業は歓迎の意を表し、設備の大きさ、スタッフの多さ、投資金額の大きさ、その他自社の優れた点や将来性をアピールし、「是非、一緒にやろう」と話が盛り上がり易い。
中国は人口が多く成長率も高いため、マーケットは膨大である・・・は、中国企業と商談する際、良く聞かされるフレーズである。
中国企業によって気分を高揚させられる部分もあるが、経営判断は冷静に行うべきである。
 ビジネス上の相性(機能の相互補完)、経営理念・経営方針などの類似性、経営トップ同志の人間的な相性、コミュニケーションのし易さなどを意識し、商談を進めたい。

③初期(2~3回目)の商談
・この時点で、中国企業の本音(何を欲しがっているのか)を聞き出し、また日本側の目的(何を期待しているのか)を明確にしたい。
・争点をあいまいにしたまま、議論を重ねる(時間をかける)ことは、できれば避けたい。 日本側は譲れないポイントについては遠慮することなく主張すべきである。

■その他、注意したいポイント

a)「商標」について、有名なブランド程、中国企業(又は、個人)のターゲットになり易い。
 事前に商標登録申請を済ませておくと、後で面倒なことにならなくて済む。
→商談相手の中国企業(又は、個人)が、日本側に無断で商標登録申請をする、といった事態が起こり得る。

b)日本の商品、デザイン、ノウハウなどは、「すぐに真似をされる」危険性があると認識する必要がある。
 仮に秘密保持契約を締結していたとしても、真似をされて困るものは「提示しない(或いは、見せるだけに留め
持って帰るetc)」が良い。

c)会社概要・商品カタログなど、中国企業は中小企業であっても分厚く「立派に」作るのが一般的である。
 日本で使用しているものを中国流にアレンジし、商談に臨むことができればより良い。

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