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中国人社員の目に映った日本、日本人、日本企業(6)

中国ビジネスレポート 労務・人材
田中 則明

田中 則明

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2004年6月17日

<労務・人材>

中国人社員の目に映った日本、日本人、日本企業(6)

田中則明

 Fさんの文章は、日本人として、「こそばゆさ」なしには読み進めないものですが、一字一句手を加えていません。

Fさん―(3)

4.日本は公徳心と環境保全意識の高い国

 冒頭で述べたように、私の日本に対する第一印象は、清潔だということでした。これは当然のことながら日本の持つ海洋性気候と多いに関係があると思いますが、それ以上に日本政府の努力と国民の質の高さと公徳心と環境保全意識の高さによるものだと思います。

 日本には、昔からの慣わしとして花火大会があります。東京23区、市、では各々独自に花火大会を催します。この花火大会というのは、主催者が選んだ場所で花火を打ち上げ、市民は決められた場所で花火を見るものです。去年、私が住む八王子市での花火大会は10月8日でした。私が帰国する数日前のことでした。私は幸運にも花火大会をこの目で見ることが出来たのです。
 花火の予定打ち上げ時間は夜の8時から10時でしたので、7時50分に富士公園に着いたのですが、既に真っ黒な人だかりが出来ており、皆、お行儀良く、地面にビニールシートや新聞紙を敷き、その上にいろいろな飲み物や食べ物を置き、食べながら花火を観賞しようということで、盛り上がっていました。あの日の花火はすばらしいものでしたので、駅までかなり距離があるにもかかわらず、私は最後の最後まで粘りました。見物客は、花火がおわると自分のゴミを持ち帰りながら、秩序だって帰り始めましたが、見物客が帰った後には少しのゴミも残されていませんでした。それは、もし、ごった返しの人ごみの中に身を置いていなければ、さっきまでの賑わいが全く感じられないようなきれいな光景でした。

 出勤途中でいつも目にする日本風の2−3階の一戸建てには庭がついており、地面が見えない程に様々な植物が置かれており、緑地面でした。塀の上までいろいろな形の盆栽が置かれていたりしました。こんな風に緑を配置できる人は、きっと部屋もきれいで机もきれいにしているに違いありません。日本での半年間、私は、革靴をしょっちゅう拭かなくても良いということがどういうことか、身をもって知りました。

5.日本は人を大切にする国

 日本で生活しているとすこぶる便利だなと感じます。私のような日本語が未熟な人間でさえも、しょっちゅう感じるのは、人を大切にしているということです。それは、大は公共の交通機関から娯楽施設まで、小は書籍やペン一本の設計に至るまでなのです。

  見知らぬ土地に行っても、迷ったり遅刻したりする心配がありません。なぜなら、インターネットで詳しい最新路線図、時刻表、運賃表が得られますし、駅に行けば、そこにも詳しい案内図が待っているからです。
 もし気もそぞろに歩いていて、足元に異様な気配を感じた場合にも、下を見れば、曲がり角だったり行き止まりであることが自ずと分かります。また、歩き疲れた場合には、道端に休憩用のベンチがありますが、そのほとんどは日陰に置かれています。

  前に述べましたが、電車の中では、本を読む人が大変多いのですが、これらの本は、手のひら程の大きさで、装丁がきれいで、大変携帯し易いように設計されており、内容もすこぶる広範にわたり、様々な読者のニーズが満たされるようになっているのです。

(2004年6月記・1,362字)
心弦社代表 田中則明

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