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中国人社員の目に映った日本、日本人、日本企業(7)

中国ビジネスレポート 労務・人材
田中 則明

田中 則明

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2004年7月13日

<労務・人材>

中国人社員の目に映った日本、日本人、日本企業(7)

田中則明

Fさん―(4)

6.日本は良き伝統を保ち続ける国

 日本は高度に発展した国で、発展の過程で西洋から様々なものを取り入れている一方、古き良き伝統を受け継いでいる国でもあります。この点は、私たち中国人も見習うべきだと考えます。
 日本には昔からの伝統的な催し物があります。私が滞在したのは夏でしたが、夏には「祭り」が行われます。八王子の「祭り」は、8月1日―3日に行われます。一週間前から準備が行われ、通りいっぱいに日本独特の提灯が飾られ、ほとんどの通りは、歩行者天国となって、人々は和服を着て出掛けます。
 道の両側には様々な食べ物屋が並び、通りの真ん中をきちんと整列した踊り手たちが日本の伝統的な音楽にあわせて優雅に踊ります。踊りの列の長さは2キロにも及び、色とりどりの衣装で踊る姿はあでやかで、「祭り」の気分に満ち満ちています。
 和服は、休みの日だけではなく、普段の日でも、和服を纏い、髷を結い、下駄を履いた優雅なご婦人達をみかけます。こういう光景に接すると、日本らしさをしみじみと感じます。

7.日本は質素を重んじる国

 日本のGDPは世界第2位で、豊かな国であることは誰でも知っています。私も日本に行く前に日本人の生活はかなり質素だと聞いていましたが、確かに「食べる量は少ないが、よく働く」ということが分かりました。
 日本のレストランでは、「定食」が一般的で、それは中国の「一人前の食事」に似ています。中国で言い慣わされている「常に三分のひもじさと寒さの中にいる」というのが日本文化の一つの特色だと言えます。日本から帰国してからも、ちょくちょく一人前のささやかな食事を終えた後、静かに席を立って出て行く日本人の姿が浮かんで来ます。
 豊かになった民族が、こんなに質素な生活を保ち続けるとは…。もしかしたら、この質素さこそが、豊かでパワフルな日本経済以上に日本を強大にしているのかもしれません。

8.日本は治安が良い国

 一人で見ず知らずの土地に行くとなると、何といっても安全が問題になります。私の場合も家族全員を引き連れて、あちこちに留守をお願いした上で旅立ったのでしたが、着いてみると、杞憂であることがわかりました。
 日本のスーパーには、お客が手荷物を預けるところがありません。お客さんは店から信用されているのです。電車の中で、バッグを網棚に載せて一眠りしても、盗まれる心配はありません。
 もし、どこかで事件や事故が起きると、そこには警告の看板が立てられます。深夜1時、2時に町を歩いてもドキドキすることはありませんでした。これらは全て治安の良さから来ているものです。

(2004年7月記・1,103字)
心弦社代表 田中則明

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