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中国ビジネス展開のチェックポイント 第11回【中国での社会保険負担③】

中国ビジネスレポート 税務・会計
田畑 泰朗

田畑 泰朗

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2012年12月14日

はじめに
 今回は中国で勤務する外国人の社会保険制度について解説いたします。日本企業が日本人を中国現地法人に出向させる場合など、人件費コストを考える上で避けて通れない問題となっており、必須の知識であるといえます。

Ⅲ.中国で勤務する外国人の社会保険制度

(1)概要

①ルール
2011年9月にアナウンスされた中央政府の人力資源与社会保障部令第16号によれば、2011年10月15日より「中国国内で就業する外国人の社会保険参加についての暫定方法」が施行され、これと、2011年7月施行の「社会保険法」により、中国で就労する外国人は中国人と同様社会保険に加入し、各保険料を納付し、各保険待遇を受けることができることとなりました。内容の概略は下表の通りです。
 

延滞につきましては、5/万/日の割合で延滞金が課せられます。

②帰国時の手続き
外国人は本国に帰国する際に養老保険の保険料の個人負担分については残高の返還を求めるか(社会保険の終了)、一旦保留し、再度中国で就業する際に通算することができます。

(2)外国人雇用時の企業負担増
外国人を雇用している場合の企業負担増については、会社が外国人従業員の社会保険料個人負担部分を負担するのか否かにより変わってきます。社会保険料は、上海市の場合現行会社負担分が合計で37%、個人負担分が11%ですから、両方を会社で負担する場合は給与総額の48%の負担増ということになります。しかし、日本人出向者の場合は、ほとんどの場合計算基数上限(2012年上海市の場合12,993元)を超えていますので、最大6,236.64元/月・人ということになります。
 


(3)実際の運用情況

外国人の社会保険制度は開始アナウンスを受けて各地方政府の準備完了後、地方毎に運用が開始されています。既に開始が確認されているのは、北京、天津、蘇州、無錫、青島、広州、武漢、深?、成都などの都市で、上海は2012年11月現在まだ開始されていません。地域別の情況につきましては地域の地方政府の社会保険当局にてご確認ください。
また、地方によっては2011年10月に遡って社会保険料を納付することが必要な場合もあります。

(4)日本と中国の間での社会保険協定・条約の動向
政府間で現在交渉が行われている日本と中国の間での社会保険協定・条約については、まだしばらく時間がかかるものと想像されます。締結後は、どちらか片方で払った社会保険がもう一方の国で払ったと認定される、或いは国内で就業する相互の国民に対して社会保険加入を免除するなどの方法が考えられますが、現時点ではまだ合意に至っていない模様です。

今まで説明してきたように、地方によって運用に差はあるものの外国人も社会保険に加入することが義務化されております。まだ始まっていない地域も、遅かれ早かれ運用開始されることとなりますので、経営計画、人員計画を策定される際には、今後これを見込んだ数値でシミュレートされる必要があります。また、説明中にありました基数上限は、前年の地域平均給与の300%が基準となりますので、この額は平均賃金の上昇(主要都市では10%以上)に伴って上昇していきます。

(以上、中国での社会保険負担おわり)

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