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【コラム】中国現場体験記(89) 中国でも悩みは子供の教育~保育園と学童保育があれば~

中国ビジネスレポート コラム
奥北 秀嗣

奥北 秀嗣

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2015年10月19日

筆者が居住していた湖北省武漢市でも、中国人の中で日本人が一人生活していると、日本について様々な質問を受けます。彼ら、彼女らは日本について興味津々です。
今回は、就学前や小学生といった小さい子供を持つ中国人の親の悩みについて、武漢で聞いた話を紹介します。

1.武漢市でも中国人の親の悩みは子供の教育~幼稚園、保育園の悩み~
会社の中国人の同僚と3人で車に乗っているとき、2歳の子供を持つ同僚から質問を受けました。

女性の同僚:「今、子供が入る幼稚園を探しているのだけど、なかなか入るのが難しくて・・・。日本はどう?」

筆者:「うちは中国人の多くの家庭と同じで夫婦共働きの家だし、両方の親も遠くにいたりして子供の面倒をなかなか見られないから、子供は1歳から保育園に行っていたよ。最大で朝の7時30分から夜の8時まで預かってくれたよ」

女性の同僚:「えー!うちももちろん共働きだけど、中国の幼稚園はそんなに遅くまで預かってくれないよ。今はお手伝いさんをお願いして見てもらっているけど、来年からは幼稚園に入れたいと思っている。日本の保育園は公立?」

筆者:「民間の経営でも、市町村が支援している認可保育園、認証保育園などがあるよ」

女性の同僚:「いいな。中国(武漢)はそういったところは少ないし、先生一人が多くの子供を見ていて行き届かないことが心配」

筆者:「年齢の小さいクラスは、子供は少ないけど、保育士さんは多いよ。手がかからなくなる年齢にしたがって、保育士さんの割合に対して子供は増えるけどね」

女性の同僚:「日本はいいな。子供に行き届いた世話をお願いしたいと思うと、私立になるからお金がすごくかかるよ。公立の幼稚園でも、評判のよい幼稚園は1年前からの入園競争があるから、中国は大変だよ」

筆者:「日本だって、地域によっては入るのに大変な競争があるよ」

女性の同僚:「それでも、あるだけいいよ」

2.武漢市でも中国人の親の悩みは子供の教育~学童保育の悩み~
車の中で、一緒になって聞いていた男性の同僚も悩みを話し始めました。

男性の同僚:「うちは、子供は小学2年生なのだけど、もちろん夫婦共働きだから小学校が終わった後、僕たちが家に帰るまでが悩みだよ。お手伝いさんに小学校まで迎えに行ってもらい、夕ご飯の準備をしてもらいながら、妻の帰りを待ってもらっているけどね。親が宿題も見てあげないといけないし、大変だよ」

筆者:「うちの子も、小学校は早く終わるけど、その後、学童保育というところに行っているよ。学校の外部の学童だけど、同じ小学校の友達も大勢いるし、同じ保育園に通っていた友達もいる。別の小学校の子たちとも仲良くなれるし、宿題もそこでほとんど済ますし、それ以外にも、勉強の時間などがあって、なかなか良いよ」

男性の同僚:「えー!いいな」

その後、この同僚二人は日本と中国の保育園・幼稚園と小学校の違いをワイワイ話しながら、子供の面倒を見てくれるお手伝いさんの時給の話、どこまで仕事をしてくれるのか、どう探したのか、という話を熱心にしていました。

3.規制もあれども、中国でも教育分野は熱い
確かに一定の分野では、「外商投資産業指導目録」により外資の中国進出には規制が課せられています。進出規制の例としては、日本の建設会社は外資過半数の中国企業の建屋建設しか出来ないなどです。中国地場企業保護のための法律規制と言えます。ただし、中国の大きな流れは、一般的に内資企業と外資企業を平等に扱う流れにあります。

教育分野においては、「義務教育機構、軍事、警察、政治および党学校等の特殊領域の教育機構」には外資は進出できませんが、それ以外の分野、たとえば、保育園・幼稚園、学童保育から塾などは、日本企業が有する教育ノウハウを中国で活かせる余地がありそうに思われます。幼い子供を持つ中国人の親たちの話を聞いていると、中国では、いや中国だからこそ、教育分野は今後ますます注目するに値する分野だと感じました。

以 上

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