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中国56個所の世界遺産を全制覇+候補地プーアル茶林も訪問

中国ビジネスレポート コラム
奥北 秀嗣

奥北 秀嗣

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2022年12月28日

2022年12月27日現在、中国には56個所の世界遺産があります。2022年9月の中秋節を利用し、筆者は福建省泉州市にある世界遺産「宋・元時代の中国における世界のエンポリウム」に行きました。この訪問にて筆者は56ある中国の世界遺産を制覇することになりました。筆者は中国国内旅行好きであるため、その他にも、中国の五岳、中国四大仏教名山、中国四大道教名山、中国四大石窟などはすべて訪問してきました。
2022年10月の国慶節休暇には、世界遺産のユネスコ候補地になっており、中国57個所目の世界遺産に認定される可能性のある、「景迈山古茶林の文化的景観」を訪問して来ました。ここは雲南省プーアル茶で有名なプーアル市に位置しています。
今回は少数民族色豊かな世界遺産候補地を有する街、プーアルを紹介します。

1.57個所目の世界遺産となるか?

2022年のユネスコ世界遺産認定会議は、新型コロナウイルスの影響により2023年に延期されています。そこで、毎年のように増加する中国の世界遺産も、2022年は増加しないことになりました。しかし、2023年になったら新たな世界遺産として認定されるかもしれないことから、ユネスコで世界遺産認定候補地としてノミネートされているプーアルに、世界遺産となることに先駆けて行くことにしました。

雲南省プーアル市はプーアル茶で有名な場所です。プーアル市に所在の「景迈山古茶林の文化的景観」が世界遺産候補地となっていました。プーアル市自体はそれほど観光地化もされておらず、浙江省なり上海市なりからの直接のアクセス手段がなかったため、より観光地として有名であり、また開発もされているミャンマー・ラオス国境の街、シーサンパンナをまずは訪問することにしました。シーサンパンナは、中国の少数民族の一つであるタイ族が多数を占め、民族も13を数える少数民族色の豊かな街です。

2.シーサンパンナからプーアルに向けて出発

プーアルの世界遺産候補地である景迈山はミャンマー国境近くにあり、漢族とは見た目から明らかに違い、ミャンマーやラオスの人に近いプーラン族やラフ族の人たちが大半を占める地域です。
シーサンパンナから景迈山へは、西のミャンマーへと向かう道を途中から北上しましたが、ミャンマーはすぐそこにありました。
プーアルに向う道は国境線にあり、一方は国境に通じていることもあり、新型コロナウイルスの警戒に基づくPCR検査の実施だけでなく、国境警備隊の検問も途中数個所にありました。途中の検問所では多くの警察官に囲まれながら、新型コロナウイルス対策を順守すること、またどこからどこへ行くかについての承諾書へのサインと拇印が要求されました。

若い警察官:「悪く思わないでね。これは全員に対して平等にやっていることで、あなたのような外国人だけを相手にやっていることではないし、この地域を守るために必要なことだから」

警察官の対応が非常に丁寧でびっくりするほどでした。これはプーアルからシーサンパンナに戻るときに別ルートで出会った国境警備隊の警察官も同様でした。

3.プーアルは少数民族の街

プーアルにある「景迈山古茶林の文化的景観」は、向かいにある山の向こう側はミャンマーという場所に位置しました。村に入ると、明らかに漢族ではなく、むしろたまたま中国側に住んでいたから中国人になっただけという感じの民族、すなわち見た目がミャンマー人やラオス人という人たちが大半の街でした。
中国は56もの民族を有する多民族国家ですが、西南部にある雲南省に来ると、見た目だけからは中国人(多数民族は漢族)とは思えないような幅の広さを感じさせてくれる土地柄です。
雲南省は筆者にとって3回目の訪問であり、雲南省の各地を回って来ましたが、特にプーアルは少数民族色の濃い場所でした。この地も来年以降世界遺産に認定されると突然漢族の商人が入って来て、他の観光地や世界遺産のように商業化が著しくなるかもしれず、むしろ世界遺産認定前に訪問できて良かったと思いました。
例えば、2010年に同じ雲南省にある麗江古城を訪問した時には、少数民族色の濃さに満足した記憶があったのですが、2020年末に再度訪問した時の商業化された街の変貌には驚かされたものです。

筆者:「ここまで元の街を壊して、漢族が商業化してしまったのなら、世界遺産の返上を要求されるのではないだろうか・・・」

気の早いプーアルでは、「世界遺産プーアル」というパッケージに包まれた、当地名物の固形化させたプーアル茶が販売され、中国世界遺産や中国の観光地マニアである筆者は、思わず購入してしまいました。

筆者:「フライングか?それともこっそり世界遺産の内定をもらっているのか・・・」

以上

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