こんにちわ、ゲストさん

ログイン

【コラム】中国現場体験記(50) ある中国の大金持ちの行動と日本人女性観

中国ビジネスレポート コラム
奥北 秀嗣

奥北 秀嗣

無料

2012年6月25日

北京の道路では、日本ではなかなかお目にかかれない最高級スポーツカーが何台も走っています。ベンツ、BMWなどは大衆車かと思うほどです。中国の金持ちは本当に金持ちで、ピンきりのピンがピラミッドの先端を突き抜けているかと思うほどです。ただし、底辺の裾野も果てしなく広がっています。日本のような1億総中流階級意識という国とは全く異なる様相です。

1.カラオケに金持ち現る

北京にあるカラオケ店のオーナーから聞いた話です。この店のオーナーは大連人女性で、三度の飯よりお金が好きという分かりやすい人でした。中国人に多いパターンですが、それを何一つ卑しいとは思ってはおらず、あっけらかんとしていました。この女性は、日本の大阪で長年生活したことがあり、関西弁が流暢でした。

ある日の深夜12時過ぎ、この女性が経営するカラオケ店に、河北省一の金持ちの子女と結婚している「中国人男性」がやって来ました。この「中国人男性」は、現在はカナダ在住ですが、このときは所要で北京に来ていたとのことでした。この「中国人男性」が来たカラオケ店は日本人向けの店であり、客の大半は日本人です。

では、どうして「中国人男性」が日本人向けのお店に来たのでしょうか。それは、日本人と一度話をしてみたい、という理由でした。この「中国人男性」は、過去に日本人と話をしたことがなかったそうです。ところが、日本人なら誰でも良いというわけではなく、日本人女性に限られていたのです。それも、若い日本人女性です。

中国人の男性の多くは、日本人の女性を「おしとやかなところが中国人女性とは全く異なる」と思っています。中国で放映されるテレビの中の日本人女性は、手をついて夫を迎え、慎ましやかに男性の世話をしています。多くの中国人男性は、「日本の女性は素晴らしいね。それに比べて上海の女性は・・・」と憧れを込めて言います。そんな彼らに、「昔はいざ知らず、上海の女性も、東京の女性も今では一緒だよ」と返しても、皆笑いながら、筆者の言うことなど信じていない様でした。

件の「中国人男性」も、他の中国人の男性と同じようなイメージを持っていたのでしょうか。お店のオーナーに、日本人の女性と一緒にお酒を飲みながら話したり、歌ったりしたいと、切に訴えかけたそうです。ところが、そのカラオケ店には日本人女性の従業員はいませんでした。日本語を話せる者はいますが、全員中国人スタッフです。しかし、これを金儲けのチャンスと考えたオーナーは、知り合いの日本人女性に片っ端から電話を掛け、北京の大学に留学していた日本人女性を呼び出す事に成功しました。さらには、「あなたたち!お金持ちがお金をもってやって来たわよ。稼ぎたかったら今すぐ来なさい!」と、休みのスタッフや、既に帰宅した女性従業員全員に招集をかけたそうです。この「中国人男性」の個室に入る従業員を少しでも多くして、とにかく高い酒を1本でも多く開けさせようという作戦でした。

2.カラオケ店での行動

夢にまで見た、「日本人女子大生」の横に座った「中国人男性」は上機嫌でした。また、オーナーの作戦も成功し、「中国人男性」の部屋には人が溢れかえっていました。北京では、この手の店での酒代は、上海と比べて半分以下という水準です。それでも、1本5,000元(約6万円)する高級ブランデーを次々に注文しては飲み続けたそうです。さらに、帰り際には、チップとして5,000元を「日本人女子大生」へ渡し、中国人女性にも1人1,000元(1ヶ月分の給与相当額)を配ったそうです。空のブランデーボトルを数えるオーナーが、ほくほく顔だったのは言うまでもありません。

3.大連人オーナーの言葉

最後にこの大連人オーナーは筆者に言いました。
「あなた残念やね。男で。あなたが女ならあなたも呼んであげたのにね。」

ユーザー登録がお済みの方

Username or E-mail:
パスワード:
パスワードを忘れた方はコチラ

ユーザー登録がお済みでない方

有料記事閲覧および中国重要規定データベースのご利用は、ユーザー登録後にお手続きいただけます。
詳細は下の「ユーザー登録のご案内」をクリックして下さい。

ユーザー登録のご案内

最近のレポート

ページトップへ