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【コラム】中国現場体験記(38) 中国の飛行機事情その3~中国国内線はワンダーランド~

中国ビジネスレポート コラム
奥北 秀嗣

奥北 秀嗣

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2012年2月9日

④ いきなりゲーム開始!
そうかと思えば、いきなり客室乗務員参加のゲームが開始されることもあります。それは北京発ウルムチ行きの海南航空の機内でのことでした。

おもむろにマイクを持った客室乗務員が登場し、じゃんけんゲームを始めたのです。景品も用意されているようで、機内は大盛り上がりの様子でした。筆者はというと、あまりに突然すぎて最後までゲームに入り込むことができず、取り残されてしまいました。中国は奥深い。油断大敵です。

⑤ 客室乗務員が
中国の飛行機で良い点は、客室乗務員が気さくなことです。

その日、中国語を習い始めて間もない筆者は一人で中国の国内線に搭乗し、機内では中国トレンディードラマの原作本や語学学校の教科書を、電子辞書を片手に読んでいました。すると、「ほら、私相手に練習をしてみろ」と言わんばかりに、客室乗務員が代わるがわるニヤニヤしながら中国語で話しかけてくるのです。飲み物を運んできたときも、筆者が中国語で「オレンジジュースを下さい」と言うと、きちんとした発音はこう、とばかりに中国語で「オレンジジュース」と繰り返すのでした。

このようなことは日本の飛行機内ではなかなかない経験だ、と思いきや、思い返せば2009年6月、その年猛威を振るっていた新型インフルエンザ騒動の影響で、搭乗客が数えるほどしかいなかったためか、普段は笑顔でさえも、厳格な仕事ぶりの日本人客室乗務員が、乗客の横に座って観光案内をしていた事がありました。

ここまでの特殊事情でもない限り、日本の飛行機内と中国の飛行機内では、それぞれの客室乗務員の態度は全く違うように思います。

(3)着陸後の機内
中国人のなかには、着陸したまさにその瞬間に携帯電話の電源を入れる者がいます。中には着陸する前から電源を入れ、電波が入り次第話し始める人もいます。

しかし、つわものはさらに上を行きます。

離陸後、どこまでなら電波が届くのかと挑戦するかのごとく、離陸後も携帯電話で話し続ける人がいるのです。見ていると、結構、電波は届くものだと感心しそうになります。

3.今後の課題
中国では高速鉄道(和諧号)でも地下鉄でも色々な問題が起こっていますが、それらは電源トラブル、信号トラブルなどに人為的ミスが加わったものが原因のようです。飛行機では問題が起こらないことを祈るばかりです。

中国では経済成長を背景として、航空機の需要が急速に伸びています。アメリカだけでなく、フランスなども、中国に対する飛行機ビジネスに熱心に取り組んでいます。中国自身も、国産の旅客機開発を進めています。新しい国際空港の建設計画も続行中です。中国初の国産旅客機は、主要パーツの多くは欧米メーカーに頼っているものの、既に中国国内では100機を受注したようです。中国の輸送ビジネス、航空機ビジネスは大いに発展を続けていますが、昨今続発している中国高速鉄道・和諧号や地下鉄事件を見るにつけ、まだまだ多くの課題が残っていることも事実です。人災による被害の拡大を食い止めるためにも、性能に係わる技術面のみならず、人をも含めたトータルな安全管理システムのレベルアップや運行管理等において、たゆまざる改善が要請されています。


※世界遺産/湖南省張家界にある世界最長のエレベーター内、326メートル昇ったことを意味する表示

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