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【コラム】中国現場体験記(33) 新疆ウイグル自治区をゆく~カナス、白哈巴への遠い道編~

中国ビジネスレポート コラム
奥北 秀嗣

奥北 秀嗣

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2011年11月25日

(4)ウルムチからアルタイ、それからカナスへ
① ウルムチでウイグル族の少年と乗馬
ウルムチ、カシュガル、クチャを回り終えた筆者は、次のアルタイに向かうため、一旦ウルムチに戻ってきました。移動だけで1日を終えるのはもったいないため、南山牧場まで足を運び、ウイグルの広大な大地で乗馬を楽しんだり、ウイグル族の少年と交流したりして過ごしました。それから空路にて、アルタイに向かいました。

② カナス湖への遠い道
アルタイ空港へは、夜遅く到着しました。
宿泊したアルタイのホテルでは十分に休む間もなく、翌早朝、カナス湖へ4時間の道のりを車で出発しました。

アルタイからカナス湖に行く途中のブルチュンという街で、地元式の朝食を食べました。そこまでは、一路順調に進んでいたのですが、ブルチュンを出発してすぐ、工事中の狭い1本道でトラックが横転しそうになっており、我々も立ち往生するはめになってしまいました。カナス湖へ向かう他の車も前に進むことができず、大渋滞となっていました。

トラックに塞がれた1本道の両脇は湿地帯であったため、普通自動車ではとても通ることができません。しかし、業を煮やした何台かの普通自動車が、果敢に湿地越えをチャレンジしていましたが、その多くは湿地越えに失敗し、泥の中に沈んでしまいました。また、遠くの町から救助に来たはずのブルドーザーまで、湿地帯で立ち往生となり、警察車両も渋滞に巻き込まれ前に進めない有様でした。

このような状況になってしまったため、カナス湖の次に観光する予定だった、五彩灘(強風によって浸食されたヤルダン地形、2005年から一般公開された)に予定を繰り上げ、先に行くこともできない状況でした(途中、右に行けばカナス湖、左に行けば五彩灘という道を通ってきた)。

③ 白哈巴(バイハーバー)村へは行けるのか?
車が立ち往生している間、筆者は車の外に出て、バスの運転手や別の車両のドライバーたちと話をしていました。

バスの運転手(モンゴル族):「お前、カナス湖に行くのだろ?」
筆者:「そうだよ。カナス湖だけではなく、中国の少数民族に指定されていないトワ人のいる禾木(ハームー)村、さらには白哈巴(バイハーバー)村にも行ってカザフスタンとの国境を見て来ようと思っている」
バスの運転手:「えっ?!禾木(ハームー)村には外国人も行けるけれども、白哈巴(バイハーバー)村には外国人は行けないよ」
筆者:「えっ?!中国の旅行会社は行けると言っていたけど・・・」
バスの運転手:「俺はこの前、台湾人を連れて行こうとしたら、断られて入れなかったぞ。台湾人でさえ白哈巴(バイハーバー)村に行くのは無理なのに、日本人なんてもっと無理だよ」

このバスの運転手の言うことは本当かもしれないと不安に思った筆者は、急いで北京の旅行会社に電話をし、事情を聞いてみました。
北京の旅行会社:「えっ?!そうですか?系列の新疆の旅行会社に聞いてみます」
筆者がかけたこの電話が、後々、大きな体験をする引き金となったのです。

結局、数時間かけて遠くの町から来た大型トレーラーが、立ち往生していたトラックを引っ張り出し、ようやく我々は前に進むことができるようになりました。筆者も数百メートル先の事故現場でトラックが引き出されるのを見学していたのですが、無事に作業が終わったときには、周りの人たちと一緒に大歓声を上げたものです。


※カナス湖への道中、立ち往生するトラック

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