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外国人の中国在留就労許可新制度に関するよくある質問(FAQ)前篇

中国ビジネスレポート 労務・人材
邱 奇峰

邱 奇峰

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2017年4月14日

2017年4月1日から、外国人の中国在留就労許可に関する新制度が全国範囲で実施される。つまり、従来の「外国専門家中国在留就労許可証」と「外国人就業許可証書」が「外国人就労許可通知」に、従来の「外国専門家証」と「外国人就業証」が「外国人就労許可証」にそれぞれ一本化され、中国に渡航し就労する外国人を外国高度人材(A類)、外国専門人材(B類)、外国一般人材(C類)の3タイプに分類する。

A類とB類の外国人に対しては、ポイント制が実施されるのだが、ほとんどの外国人はB類に該当することになるであろうとみられている。さらに、B類の外国人は60点に達しなければ中国での就労が認められないとされており、筆者はその方面での相談を受けることが多くなっている。

本稿では、新制度の実施についてのよくある質問の一部を以下の通り整理し、まとめた(新制度は全国範囲で実施されるため、全国の各地方政府による政策実施の匙加減に係わってくるものでもあり、これらをひとつ残らず紹介することはできないため、本稿ではひとまず、新制度を率先して試行している上海地区での政策実施の匙加減を参考基準とする)。

Q1:新制度が公布される前に手続きを行って取得した「外国人就業証」、「外国専門家証」(以下「旧証書」という)は、新制度が全面的に実施された後も引き続き有効であるか?

A:
1.旧証書が発給された有効期間内であれば、新制度が全面的に実施された後(即ち、2017年4月1日以降)も引き続き有効である。
2.中国に渡航し就労する外国人は、2017年4月1日以降、関係部門にて旧証書を新「外国人就労許可証」(以下「新証書」という)に切り替えることも、切り替えずに旧証書を保有したままにしておくこともでき、現時点では、関係部門からはこれに対しての強制的な要求は出されていない。

Q2:現在は、新証書の手続きしかできなくなっているのか?

A:
間違い。現在、上海市では新旧証書の並行運用政策(新証書だけでなく、旧証書の手続きも可能)を実施している。ただし、2017年4月1日以降は新証書の手続きしかできず、関係部門は旧証書の発給を扱わなくなる。

Q3:旧証書の延長手続きは今でも行うことは可能なのか?

A:
可能である。旧証書の延長手続きは、通常、旧証書の期間満了日から遡って30日以内に申請する必要があり、特段の事情がある場合、関係部門の許可を受ければ、旧証書の期間満了日から遡って90日以内に申請することができる。しかし、2017年4月1日に新制度が全面的に実施された後は、新証書の新たな申請か又は新証書への切替え手続きしか行えず、旧証書の延長手続きはできなくなる。

Q4:自分がA、B、Cのどの分類に該当するのかを判断する方法は?

A:
相対的に見た場合、C類に該当する外国人は、国の割当管理対象となる一時的、季節的、非技術的、又はサービス分野の者であるため、その特徴もはっきりとしており、判断しやすい。一方、A類とB類に該当する者を判別する際に、直接的に実行可能な方法は、ポイント制における「採点項目・配点表」に照らし、自己のポイントを合算してみることであり、ポイントが85点以上であればA類に該当し、60点以上85点未満であればB類に該当する。その他の具体的な判断材料及び基準は、以下の規定を参照できる。
1.A類の外国人は、多くが外国高度人材を指すが、主に以下の者が含まれる。
1)国内人材登用計画において選ばれた外国人材。
2)専門分野での国際的に公認の実績認定基準を満たす外国人材。
3)市場指向に適合する奨励類の職位において必要とされる外国人材。
4)イノベーション・起業人材。
5)有能な青年人材。
6)ポイントを合算し85点以上を取得している外国人材。

2.B類の外国人は、通常、外国専門人材を指すが、主に以下の者が含まれる。
1)学士以上の学位及び2年以上の相応の職務経歴を有する外国専門人材で、以下の項目の何れか1つを満たす者。
●教育、科学研究、ニュース、出版、文化、芸術、衛生、スポーツなどの特定分野において科学研究、教育、マネジメントなどに従事する管理職又は専門技術者。
●中外両政府間の協定、国際組織間協定、中外経済貿易契約及びエンジニアリング技術契約を実行する者。
●国際組織の中国駐在員事務所の職員及び国外の専門家組織の中国駐在員事務所の代表者。
●多国籍会社が派遣する中間層以上の職員、外国企業の中国駐在員事務所の首席代表者及び代表者。
●各種類の企業、事業組織、社会組織などで雇用される外国籍の管理職又は専門技術者。
2)中国国内の大学で修士以上の学位を取得している有能な卒業生。
3)国(領域)外のランキング上位100校以内の大学で修士以上の学位を取得している卒業生。
4)外国語教員。
5)ポイントを合算し60点以上を取得している専門人材。

3.C類の外国人とは、通常、外国一般人材を指すが、主には以下の者が含まれる。
1)国務院の関連行政主管部門による許可(授権)を得た上で雇用され、又は中外政府間協定に従い雇用される外国人。
2)政府間協定に基づき、中国に在留し実習、研修を受ける外国人青年。
3)外国高度人材に随行し中国に在留し、家政サービスに従事する外国人。
4)遠洋漁業など特別な分野で就労する外国人。
5)季節的業務に従事する外国人。
6)その他職位割当管理の実施対象者となる外国人。

Q5に続く

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