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拡大するタイ小売市場

アジアビジネスレポート タイ
森辺 一樹

森辺 一樹

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2014年12月26日

現在、タイの小売市場規模は約5兆円。ここ数年毎年8%程の成長をみせている。

 タイのモダントレード(近代小売)の主役はやはりデパート、ショッピングモール、スーパーマーケット、ハイパーマーケット、ディスカウントストア、コンビニエンスストアなど粗全ての小売業態をカバーしているタイ大手財閥系のCentral Group(セントラルグループ)とCP Group(CPグループ)だろう。

 一方で、これら地場の大手財閥系小売グループが傘下の小売業態を一部外資へ売却することで欧米企業の参入も進んでいる。

 デパート分野では、Cetral GroupのCentral(セントラル)とRobinson(ロビンソン)の存在感が極めて大きい。日系も伊勢丹や東急デパートが進出をしており、高級日系デパートとしての存在感は既に確立されている。

 スーパーマーケット、ハイパーマーケットの分野では、セントラル・グループ傘下のBic C、イギリス系のTesco Lotus、Cetral GroupのTopsが主要プレイヤーとなる。日系では、イオンがMax Valueをミニマート形態で展開している。

 ディスカウントストアの分野では、Macroが有名だ。元々はCP Group傘下の小売であったが、オランダ系資本に売却している。しかし、2014年4月に再びCPが買収すると発表されている。

 コンビニエンスストアの分野では、やはりどこの国でも圧倒的な強さを誇るセブン・イレブン(CP Group)がダントツの店舗数を誇る。2014年3月時点で約7,500店とファミリーマートの約7倍の店舗数だ。ファミリーマートはCentral Groupとの合弁で進出をしており、現在1,050店舗以上と更なる拡大を急いでいる。

 タイはASEANの中でも、モダントレードの成長がシンガポール、マレーシアに次いで進んでいる国であり、4割強がモダントレードだ。しかし、一人当たりGDP約4万6千㌦の日本でも2割強がトラディショナルトレード(伝統小売)であることを考えると、一人当たりGDPが5,400㌦のタイのモダントレードがこれ以上急激に増えることは考え難い。またモダントレードにおける激しい競争や利益率の低さを考えれば、やりこの国でもトラディッショナルトレードの攻略は消費財メーカーにとって重要な鍵となる。

タイトラディショナルトレード
 

写真)6割弱を占めるタイのトラディッショナル・トレード
撮影:スパイダー・イニシアティブ 森辺一樹

(執筆日:2014年6月24日)

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