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【コラム】中国現場体験記(83) 中国の偽札と自己責任

中国ビジネスレポート コラム
奥北 秀嗣

奥北 秀嗣

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2014年10月7日

中国では偽札(100人民元札)が大量に出回っていると言われています。実際、銀行のATMだからと言って油断は出来ないようです。周りの中国人を見ても、ATMでも銀行窓口でも時間がかかるのを気にせず、一枚一枚偽札が混じっていないか確認する姿が見られます。偽札であろうと、その場で指摘しないことには、交換してもらえないからです。
今回は、筆者が中国で経験した中国人の偽札に対する用心の仕方、および友人が出会った夜行列車内で行われた車掌による偽札の見分け方講座について紹介します。

1.信じるものはだまされる!
近距離のタクシー乗車の際、100人民元札を出すと、北京など華北、東北部では露骨に舌打ちをされることがあります。それでもやむなく出すと、夜などはわざわざ車内のライトをつけ、光にかざしながらじっくりと本物か否かを確認されます。慣れないと失礼な対応をされたと思うかも知れませんが、中国では当然の対応であり、誰も気にしません。なぜなら、タクシー運転手からすれば、いったん偽札をつかまされてしまうと本物の札には交換してもらえないため、今度は使う側になって手元から早く無くさなければならないからです。まさに、ババ抜きを人民全員でしている状況です。

銀行のATMや窓口で渡される100人民元札でさえ、偽札が混じっていないかどうか確かめるのも、自己責任の精神が徹底しているからのようです。こういう光景を見ると、「信じるものはだまされる!」という気構えを中国人は骨の髄まで持っているなと感じるのです。

 筆者が北京で語学研修をしていた際、北京人の語学講師が偽札の見極め方を紹介してくれたことがあります。
講師:「100人民元が偽札か本物かを見極める方法を知っている?」
筆者:「透かしを見たり、触り心地を確かめたりとか?」
「こうやるのだよ」というと、100人民元札を突然教室の壁にこすり始めたのでした。白い壁に100人民元札の赤い色が付いていました。

講師:「本物は壁に赤いあとが付くけど、偽物だと付かないよ」

続く

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