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本社・本部の皆さま…目線、ずれていません?

中国ビジネスレポート 組織・経営
小島 庄司

小島 庄司

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2019年9月24日

さて、前回は、現地化にも段階があり、様々な現地化要素があるという話、その中で日系企業の『意思決定の現地化』は、事業展開を阻害するほど消極的という話でした。

今回も、本社・本部の方々には辛口な話となりますが、二人三脚で現地の事業発展に取り組むには避けて通れない内容ですので、ぜひお読みいただきたいと思います。

●なんか勘違いしてません?

このところ、あちらこちらで聞く気になる話の一つが、「本社(統括本部)スタッフの目線」です。

はっきり言ってしまうと、「なんか役割を勘違いしていない?」という声が現地の最前線では大きくなってきています。

というのは、本来、ビジネスの最前線である現地法人を後方支援するのが本社の役割であるにも関わらず、監視・監督役であるかのような振る舞いが目立つためです。

例えば、こんなことありませんか……?

□ 事務的ミス、社内ルールの未遵守を発見すると、「ミス発見!」「これは問題ですよ~」と(なんか嬉しそうに?)ミスを指摘する。
□ 「これは内部ルール違反です。直ちに是正してください」と違反事実の指摘および是正要求ばかり迫ってくる。
□ 「とにかくルールですから」と、ルールが絶対的正義で、自分がその番人のように振る舞う。

現場に対して「これはマズいですよ」「ルール違反です」「是正してください」と指摘だけしても、内向きの仕事が増えるばかりで、付加価値の創造には寄与しません。

支援者として本社スタッフに必要なのは、できていないことの指摘ではなく、

□ では、どうすればいいのかを現地と一緒に考える、助言する。
□ 課題を本社で引き取って、どう支援できるか、どう現地の負荷を軽減できるか検討する。
□ 必要であれば、ルール自体の見直し、調整、撤廃を本社で提起する。

といったことです。

現地法人の面々が、核心業務に集中し、利益を生む活動に専念できる環境を整える。これこそが海外支援部門をはじめとする本社部門の役割ではないでしょうか。

●本社のプライドと底力を

ここまでかなり辛口で書いて、追い打ちを掛けるようでやや躊躇していますが、ある現法の幹部の方の言葉が強烈な印象だったので、勢いで書いてしまいます。

「いつから、日本の本社ってこうなってしまったんだろう。昔はもっといい意味で強烈だったのに 、なぜ?って考えたんですよ。
で、思い当たったのが、要は暇だということ。前向きの仕事が創造できないから、こんなつまらないことばっかりやって時間を消化してるんですよ」

ここまで言われたら、奮起するしかありませんよね。本社の皆さん、ぜひプライドと底力を見せてください。決して「うまいこと言うなぁ」などと言わないように……。

現地法人の経営管理が正しいなどと言うつもりはなく、いろいろな課題が山積しているからこそ、二人三脚で取り組む必要があるのではないでしょうか、という提起です。

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