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ログイン2011年7月14日
真夏の炎天下での屋外労働、または、生産性熱源のある屋内現場で高温作業が継続される場合、熱中症が発生することがあります。患者が熱中症の症状に当てはまり、尚且つ、診察した病院が法定職業病診断機関であれば、職業病と認定され、労災が適用される可能性があります(2002年から、「職業病目録」に、熱中症が追加されました)。ただし、職業病診断のライセンスを持たない病院には職業病認定の権限がありません。
「高温作業等級分け国家標準GB4200-2008」によると、高温作業とは、WBGT指数25度以上の作業を指します。WBGT指標とは、人体の熱収支に影響の大きい湿度、輻射熱、気温の3つを取り入れた指標で、暑さ指数とも呼ばれています。国家標準GB4200-2008は、高温作業を仕事現場のWBGT値と高温作業の持続時間に応じて4つの階級に分けています。例えば、WBGT値が32度、高温作業の持続時間が2時間以下の場合は、1級で、WBGT値が32度、高温作業の持続時が6時間以上の場合は、4級です。各階級の高温作業持続時間には限度数値が規定されていて、持続限度時間に達した場合は、高温作業の現場から離れ、涼しい場所で15分間休憩させることが必要とされています。
職業性熱中症の診断基準については、2002年に衛生部が「職業性熱中症診断標準」(GBZ241-2002)を公布しています。高温作業時の気象条件と、体温の上昇、けいれん、意識障害などの臨床症状に基づき、他の類似する症状の病気を差し引いたうえで、職業性熱中症かどうか判断します。「職業性熱中症診断標準」によると、熱中症の兆候として、高温作業に該当する場所で一定時間以上の作業を継続したことによる、めまい、頭痛、喉の渇き、発汗、疲労感、動悸、注意力散漫、動きが鈍い、微熱、が挙げられます。熱中症には軽症と重症があります。熱射病、熱けいれん、熱疲労は重症に分類されます。重症の熱中症の死亡率は3割くらいですので決してあなどることはできません。
高温作業の職場の熱中症予防対策は、まず、WBGT値の計測を随時行って、WBGT値に基づき、作業計画を立てる、または見なおしをすることです。また、熱中症にかからないように、日常の健康管理について指導するほか、作業中、水分、塩分を定期的に摂取させることも大切です。
作業員に熱中症の兆候が見られる場合、とりあえず、高温現場から移動させ、観察します。軽症の場合は、速やかに風通しのよい涼しい場所で休憩させ、塩分を含んだ清涼飲料を飲ませて、症状に応じて処理します。重症の場合は、速やかに体を氷水などで冷やして体温を下げるなどの応急措置をして、水分塩分のバランスを調節し、適切な治療を受けさせることが必要です。熱中症の患者は適切な処理を受けると、速やかな回復が期待でき、通常、すぐに元の職場に復帰できますので、必ずしも今までの仕事場を変える必要はありません。
職業病と認定された場合は、「工傷保険条例」に従い、工傷認定申請を提出することで、工傷待遇(労災)が適用されます。
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