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最低賃金基準に関する調査

中国ビジネスレポート 労務・人材
王 穏

王 穏

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2010年7月20日

記事概要

2010年初め、東部沿海の省では大規模な「用工荒(労働者を募集しても定員に満たない現象)」が出現し、江蘇、浙江、広東等東部沿海の省では軒並み最低賃金基準を調整することで「用工荒」に対応している。今回は主要都市の最低賃金基準の状況をまとめた。【1,301字】

2010年初め、東部沿海の省では大規模な「用工荒(労働者を募集しても定員に満たない現象)」が出現し、江蘇、浙江、広東等東部沿海の省では軒並み最低賃金基準を調整することで「用工荒」に対応している。関連情報では、上海、北京、深?等でも近々調整することになると見られている。

中国東部地区の発達した省、直轄市の最低賃金基準調整一覧表

最低賃金基準調整原因の分析

1.收入分配改革
2010年両会(全国人民代表大会と政治協商会議の全国委員会会議)期間中、九三学社(中華人民共和国の政党の1つ)が提出した案によると中国労働者の報酬比率は1995年の51.4%から2007年の39.7%まで低下し、収入の最も多い層の10%と最も少ない層の10%の収入差は拡大し、1988年の7.3倍から2007年の23倍にまで拡大した。その結果、国民収入のGDP比率は低下し続け、1992年の68.6%から2007年の52.3%まで低下したことが取り上げられている。また、国家発展改革委員会の張平主任は両会期間に全国人大に報告を行った際、2010年は国民収入分配構造の調整を加速させることを提起していることから、収入分配改革の必要により各地が最低賃金基準の調整に乗り出したといえる。

2.経済の回復
2008年からの人民元切り上げと金融危機の影響を受けている中で、最低賃金基準の切上げにより企業が深刻な経営難に陥ることを避けるために、国家人力資源・社会保障部は最低賃金基準の調整を一時的に緩和することを公表、その結果、2009年には最低賃金基準の切上げは実施されなかった。しかし、2009年上半期から経済が徐々に回復していることから、実施が必然となったと考えられる。

3.「用工荒」
2010年春節後、東部沿海地区で「用工荒」が発生、多くの企業が労働者を集められない状況に面している。その原因は東部沿海地区と中部地区との賃金基準差が少ないことにあり、東部沿海地区に労働者を引き込むためには、同地区で賃金基準を徐々に切り上げていくことで、現在の「用工荒」状態をある程度緩和することができると見られている。

最低賃金基準切上げによる企業への影響

収入分配制度改革からみれば、最低賃金基準切上げへの障害は低い。なぜなら政府の財政には影響がなく、そのプレッシャーは企業に降りかかってくるだけだからである。企業にとっては、最低賃金基準切上げの最大の影響は労働力コストの増加であり、賃金水準の向上と社会保険納付基数向上の2方面で顕著に現れてくる。大多数の企業は現時点では従業員に最低賃金制を適用していないが、本改革による賃金調整の圧力に直面することになる。

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